「またチヌーク!?」 自衛隊なぜいま再び“ご長寿ヘリ”を爆買いするのか? “これしかない!”その理由

自衛隊が大型輸送ヘリコプターCH-47JAの最新型であるブロックIIを17機発注しました。原型機の飛行からすでに60年以上が経過したCH-47ですが、最新型はどのような機体となっているのでしょうか。

日本が導入した最新型 どこが変わった?

 冒頭で述べたように防衛省はCH-47JAブロックIIを17機発注しています。この17機は令和6(2024)年度予算に取得費が計上された陸上自衛隊機12機と航空自衛隊機5機です。

 CH-47のブロックIIは、コックピットが高度にデジタル化されており、従来型のCH-47に比べて操縦するパイロットの負担が軽減されています。機体構造も強化されているほか、燃料タンクなども改良されており、将来のアップグレード改修や運用能力の拡充への対応も容易になっています。

 防衛省が17機を発注したのは、このブロックII仕様機のExtended Range」モデルであり、コックピットが高度にデジタル化されているなど、CH-47J/JAから進化しています。ただし陸上自衛隊のCH-47JA、航空自衛隊のCH-47J共に、名称を変更する予定はないと聞いています。

 2024年3月31日の時点で、陸上自衛隊はCH-47J/JAを49機、航空自衛隊はCH-47Jを15機保有しています。政府は令和5(2023)年に防衛力を抜本的に強化する方針を打ち出しており、「機動展開能力と国民保護」を重点項目に一つと位置づけています。

 防衛省はその方針に則り、現有機体の更新状況を踏まえながら、陸上自衛隊のCH-47JAを60機程度、航空自衛隊のCH-47Jを20機程度にすることを検討しており、それに向けた整備を進めています。

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軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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