新幹線より快適な「グリーン席」が海の上に!? 希少な「鉄道連絡船」大きい方に乗ってみた

和歌山港~徳島港間を結ぶ「南海フェリー」。南海電鉄の子会社であり、鉄道会社のグループ企業という珍しい海運会社です。和歌山港では、南海線の駅と接続している鉄道連絡船ですが、どのような利用をされているのでしょうか。

私鉄系だけど「グリーン席」

 広報担当者のご厚意でドライバールームも見せてもらいました。2段寝台が並び、ソファーやシャワールームもある快適そうな区画です。深夜便があるため、こうした設備が必要なのでしょう。繁忙期には一般に開放することもあるそうです。

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甲板後部の展望デッキ(安藤昌季撮影)

 外に出られる甲板は2種類あり、船体後部甲板はベンチのある広い空間。フォトスポットとして「I」の文字とイラストの描かれた舵輪もあります。階段を上がると展望デッキで、操舵室と同じ高さからの風景を楽しめます。

 筆者はネットから予約できるグリーン席を確保しました。追加料金500円で、新幹線グリーン車以上の重厚な座席から前面展望も楽しめる区画です。

 座席にはコンセントもあります。枕がないのがやや残念ですが、とてもゆったりしたものです。レッグレストも備わります。これは、一番上まで上げきらない方が快適なようです。グリーン席の由来を尋ねると、「以前からこの名前で、継承しています」との返答でした。

 さて出航です。直後に後部甲板へ行くと、徳島港に停泊しているオーシャン東九フェリーの「フェリーりつりん」が見えました。乗船客は筆者を含み、グリーン席3人、普通席50人、ドライバー2人。ほどなくして、ボーカロイドの初音ミクのような声で自動案内が入りました。

 航海中、エンジン音や振動はほとんど気にならず、快適でした。インターネット接続は一部区間で切れますが、概ねつながっていました。

 15時40分、和歌山港到着。南海電鉄の和歌山港駅へ向かったのは20人ほどでした。徒歩乗船客の比率が高く、鉄道連絡船としての使命を現在でも果たしていると感じた2時間20分でした。

これが私鉄・南海の「グリーン席」です(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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