激変の羽田空港「元離れ小島の空港ビル」使ってみた! どの路線で使われる? 「昔のほうが楽だった」覆す仕掛けは?
2025年3月19日、羽田空港第2ターミナルの離れ小島の空港ビル「北側サテライト」と本館をつなぐ接続部が完成し、北側サテライトへの徒歩でのアクセスが可能となりました。
「羽田新T2誕生」実際どうなの?
羽田空港第2ターミナルはA・B・C・Dと4つの保安検査場があります。そのうち、中央北寄りにあるB検査場は、鉄道駅・バスからのアクセスのしやすさや最新の保安検査の導入で処理能力が高いことなどから、多くの人が利用します。

筆者は、サテライト接続にともなってこの搭乗口まで徒歩で歩いて時間を図りました。結果としては接続部までの分岐点へは約3分30秒を要し、搭乗口までは10分かかりました。とはいうものの、増設エリアにはコンビニエンスストアの「セブンイレブン」があり、以前と比べると格段に「飛行機を降りるまでにほしいもの」を手に入れられる環境が実現しました。同店を有効活用すれば、そこまで退屈することなく、搭乗時刻を迎えられそうです。
その一方で、保安検査場からサテライトは10分程度を要し、同駐機場を発着する便に乗ると見られる乗客2人が「遠いよ」と話す光景も見られました。
国土交通省航空局では、ギリギリの保安検査通過時刻である「出発20分前」を空港に着く目安として定めており、これを過ぎた場合、即座に搭乗口で搭乗案内が始まるケースが多く見受けられます。つまり、国内線旅客機の乗客は時刻表上の20分前に、搭乗口でいつでも呼ばれていいように準備する必要があるというわけです。
実際定刻にスムーズに出発する便であれば、出発10分前はほぼ全乗客が乗り込み、機体のドアが閉まるのを待っている状態が一般的です。もしこのとき、定刻ギリギリに乗り込んでくる乗客が通路に入ると、他の乗客からの冷たい視線を浴びることは必至でしょう。これは「出発時刻=旅客便が動き出す時刻」と定めている航空便の特殊性に端を発するものですが、サテライト発着便は同ターミナル中央の駐機場からの距離があります。結果的に「ギリギリ搭乗」となってしまう可能性があるのです。
そういう意味では、サテライト発着便・ならびに拡張エリア発着便は、本館発着便と同様に「20分前に空港に着けばいいや」としていると危険かもしれません。とはいえ駐機場の番号はかなり覚えづらいのも事実ですから、よほどの事情がない限り、「乗る便の出発30分前には空港に着く」というのが、第2ターミナル発着の国内線利用で乗客がとるべき安全策かもしれません。
出発時なら、ゲートまでの間に少しは店舗もり広い待合スペースもありますが、到着便の場合は(第2ターミナルは出発と到着が分離)トイレ以外は何も無く、ただただ長〜い通路をひたすら歩くだけ。いくら動く歩道が完備されていても結構長い時間立っていなければならず、高齢者や障がいのある方にとっては優しくない設計です。将来これ以上ゲートを増やすのであれば、間違いなくリモートの方が良いと思います。
JAL側も旧貨物エリアまで長大な通路の延長工事が進んでいますが、出発到着がミックスなので、椅子も店舗もあり途中休んだりできるからこちらはまだマシかなぁ。
(関西だと、関空も伊丹も改造後は歩く距離が相当長くなりました。自分も70歳近くになりコンパクトで便利な神戸空港を主に利用するようになりました)