ETC大規模障害の混乱を拡げた“ある判断”あきらかに 対応策は「表示器に目隠し」って?
中央道、東名、新東名などの高速道路の広い範囲で発生したETCシステム障害。応急復旧まで38時間を要した中で、約96万人の利用者に影響を与えたとされる理由の一端がわかってきました。
示された「当面の対応案」
そのため4月22日に開催された「広域的なETCシステム障害発生時の危機管理検討委員会」第2回では、大規模システム障害の当面の対応が提案されました。
まず、大規模システム障害を「同一時間帯に複数の料金所で、ETCレーンに障害が発生する状態」と定義し、同一エリアの複数料金所で、1か所あたり異常停止車両が30分間に10台発生した場合に、障害体制へと切り替えます。
そこで広域的なシステム障害が疑われた場合には、料金所で渋滞を発生させないよう、速やかに出口料金所の開閉バーを開放。入口料金所では、エラー表示が出ることに備えて、表示画面にカバーをして衝突事故を防止するとともに、ETC通信を維持し続けることで、通常時と同じETCによる料金徴収を行うことが盛り込まれました。
NEXCO中日本は、これまでに開催された2回の危機管理検討委員会の内容を盛り込んで、これまでの経緯と対策をまとめて、今週中にも国土交通省への報告を行う予定です。
大規模システム障害に対応する危機管理マニュアルの策定、供用約款の見直しは、6月をめどとして検討委員会での議論をさらに進めます。
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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考えれば起こることが予想できるトラブルに対応策が検討されていなかったというのがいかにも日本らしい。