東京を縦断する「閑散路線」が大化け!? 旅客化に“バス案“が急浮上! 現在は貨物列車だけ走る

葛飾区内を縦断する貨物線「新金線」の旅客化に向けた検討報告書がまとまりました。果たして旅客化は実現するのでしょうか。

費用対効果(B/C)が1を下回るケースも

「既存の貨物線の線路を旅客車両が走行する整備方法(LRT車両)」は、国道6号との交差を旅客線・貨物線ともに高架とする「ケースA」、平面交差とする「ケースB」を想定。この場合、所要時間は約17~21分となります。事業費は約450~800億円で「費用対効果(B/C)」は約1.2~1.6となります。

「複線用地に新たに鉄軌道を整備する方法(LRT車両)」は、国道6号との交差を旅客線のみ高架する「ケースC」、平面交差の「ケースD」を想定。所要時間は約23~26分となる見込みです。事業費は約700~800億円で「費用対効果(B/C)」は約0.8~0.9となり、1.0を下回ります。

「複線用地に新たに専用道路を整備する方法(BRT車両)」の場合、国道6号との交差を全線専用レーンとする「ケースE」と、一部一般道を活用する「ケースF」を想定。所要時間は約26~28分となる想定です。事業費は約280~560億円で「費用対効果(B/C)」は約1.1~1.7です。

 なお、LRT車両の場合(ケースA~D)、運行本数はピーク時8本、オフピーク時4本。BRT車両(ケースE~F)の場合はピーク時10本、オフピーク時6本が想定されています。

 報告書では、各ケース間で事業性、機能性、施設計画において課題が異なると指摘。所要時間の短縮や資金調達方法など、更なる機能性や事業性の向上についても検討を深めていくことが望ましいとしています。

 新金線旅客化方針検討会では、「早期実現を最優先すべき」という意見が相次いでおり、区は方針を早期に決定していくとしています。

【画像】これが「新金線貨物線」旅客化のイメージです(想定車両やルート図も)

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