「撮り鉄」の数がスゴイ…! 走れば大盛況「ジョイフルトレイン最後の大物」に乗った 今こそ“頑張りどき”か

走るときには沿線に「撮り鉄」がズラリ――そんな大勢の鉄道ファンの注目を集める豪華客車があります。最近の運行時には、走行風景を撮れない乗客も車内で「映え」を楽しめるイキな空間が用意されていました。

沿線にはカメラの砲台も

「サロンカーなにわ」が和歌山-新宮間で運行されたのは、紀勢本線全線開通60周年を記念した2019年7月以来、6年弱ぶりでした。

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「サロンカーなにわ」の「スロフ14 703」から撮った特急「くろしお」283系オーシャンアロー(大塚圭一郎撮影)

 紀伊半島の海岸線を縫うように走る様子は目を引き、日中に運行された復路の4月20日には大勢の撮影者が沿線に押し寄せました。中でも人気スポットの古座川に架かる橋の西側には200人程度が集結し、砲台のようにカメラが並んでいました。

 一方、ツアー参加者は走る様子を撮れない分、車内でさまざまなアングルの撮影に挑戦していました。

「御料車」ゆえの特別装備とは

「サロンカーなにわ」の“顔”であり、大きな特色となっているのは最後尾がガラス張りになった展望室です。復路で編成の最後に連結された1号車「スロフ14 703」は「御料車に使うため、セキュリティー用に防弾ガラスをはめ込んでいる」(JR西日本関係者)という特別装備で、クッションがふかふかのソファに腰掛けて流れていく180度の車窓を堪能する体験は格別です。

 そのガラス越しの景色を写真や動画に収める参加者が目立ちました。筆者も、すれ違った特急「くろしお」283系オーシャンアローや、普通電車として運用されていた227系などを撮影しました。

 DD51と連結した5号車「スロフ14 704」もソファを備えた展望室があるものの、スナックカウンターも備えた1号車と比べると小さな空間です。室内には「サロンカーはやたま」と記した円形のヘッドマークがあり、関係者によると「このツアーのために制作した」とか。

 そっくりのデザインとなっている「サロンカーなにわ」のヘッドマークの代わりに取り付けることも可能でしたが、“大人の事情”で外部に装着して走らせることは見送ったそうです。

 5号車の反対側には乗務員室があり、車掌さんが室内を見せてくれました。車内放送の前後で「ハイケンスのセレナーデ」を流す際には、放送機器の「オルゴール」と書かれた部分のボタンを押して、その上のつまみで音量調整をしていました。

 室内には国鉄の「JNR」ロゴが入った灰皿も残されていましたが、車掌さんによると「当社(JR西日本)は乗務中の喫煙を禁止しているので一切使われることはありません」とのこと。

 このほか列車内では、客室とデッキの仕切り壁にはめ込んだ縦0.7m、横1mのカラフルなステンドグラスもフォトスポットになっていました。

【スゴイ数…!】これが「サロンカー」撮影スポットの様子です(写真)

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