「やっぱ『グリペン』にする」北欧戦闘機なぜいま選ばれる? コスパだけじゃないその理由

北欧製の戦闘機「グリペン」が売れています。新戦闘機の導入計画を見直し、グリペンに鞍替えするような動きも。一体どのような戦闘機なのでしょうか。選ばれる理由は性能やコスパの高さだけではないようです。

アジアでもライバルを下した「グリペン」

 ブラジルは2014年にグリペンE 28機とグリペンF 8機を採用していますが、このうちE型15機は2023年にブラジルのサンパウロ州ガビアン・ペイショートに所在する、エンブラエルの生産ラインで製造されます。

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ブラジル空軍はグリペンEをF-39Eとして導入(画像:サーブ)

 筆者は2016年5月に、サーブの航空機部門の拠点が置かれているスウェーデン南部のリンシェーピンを訪れました。ここでは、この当時からグリペンE/Fの製造に携わるブラジル人エンジニアの教育が行われていました。

 サーブはラテンアメリカ諸国がグリペンE/Fを採用した場合、ブラジルの生産ラインで製造された機体を輸出する方針を明らかにしており、ペルーとコロンビアにもブラジルで製造されたグリペンE/Fが輸出されることになると思います。単に地理的に近い場所で製造されたというだけでなく、10年近く前からスウェーデンで教育を受けてきたエンジニアが多くいるため、万が一トラブルが発生した場合に迅速な対応が期待できることも、ペルーとコロンビアがブラジルで製造されるグリペンE/Fを導入する、大きなメリットになるのではないかと思います。

 また、グリペンE/Fは2024年8月にタイでも採用されています。

 タイ空軍は、グリペンE/Fの前モデルであるグリペンC/Dを運用していますので、運用実績の積み重ねによるサーブ社製軍用機への信頼や慣れも、グリペンE/Fに有利に働いたのかもしれませんが、それ以上に、競合機であるF-16Vに比べて燃料費や修理費などの運用コストが格段に安価であったことが決め手になったと見られています。

 高い性能と安価な運用コストを武器に、中進国で販路を拡大しているグリペンE/Fですが、フィンランド、カナダ、スイスなどの新戦闘機導入コンペでは、F-35Aの前に苦杯を舐めてきました。しかしここへ来て風向きが変わりつつあります。

【グリペンで置き換え】南米の大国が世界で唯一運用する「激レア戦闘機」(写真)

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