ホンダ「ホライゾン」て何!? じつは傑作4WDの派生モデル 神奈川・藤沢が生んだ「百面相SUV」とは?

日本語では「相手先ブランド製造」と訳されるOEMは、日本だけでなく世界中の自動車メーカーで行われています。そのようなOEM車の中で1981~2002年まで製造されたいすゞ「ビッグホーン」ほど多くのメーカーに供給したSUVはないでしょう。

世界中の自動車メーカーにOEM供給

「ビッグホーン」ファミリーは1981年から1991年(インドでは2002年)まで製造された初代モデルが8ブランド以上、1991年から2002年まで製造された2代目モデルが10ブランド以上を数えます。

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1992年に登場した2代目いすゞ「ビッグホーン」。当時、いすゞはGMグループの一員だったこともあり、シボレーやオペル、ホールデンなどのGM系のメーカーに同車をOEM供給したほか、SUVのランナップを持っていなかったGMグループ外のスバルやホンダにもこのクルマを供給した(画像:いすゞ)。

 OEM供給された「ビッグホーン」は、初代モデルがいすゞ「ビッグホーン」「トゥルーパー」「カリべ」(輸出用の車名)、スバル「ビッグホーン」(日本)、シボレー「トゥルーパー」(南米とアフリカ、インドネシア)、ホールデン「ジャッカロー」(オーストラリア)、双竜「コランドファミリー」(韓国)、メコン「スター4WD」(ベトナム)です。

 一方、2代目モデルは、上記に加えてホンダ「ホライゾン」(日本)、アキュラ「SLX」(北米)、HSV「ジャッカロー」(オーストラリア)、オペル「モントレー」(イギリスを除く欧州)、ボクスホール「モントレー」(イギリス)、サンジウ「トゥルーパー」(中国)などです(双竜とメコンは初代のみで生産を終了)。

 1981年に登場した初代「ビッグホーン」は、日本にクロカン4WDブームが到来する10年も昔に登場したSUVの草分け的な存在で、ピックアップトラックの「ロデオ」から派生した車両ということもあり、登場当初は「ロデオビッグホーン」と呼ばれていました。

 シャシーは「ロデオ」のラダーフレームを流用しており、パワートレインは2リッターと2.6リッター直列4気筒ガソリンエンジンのほか、いすゞのお家芸であるディーゼルエンジンも用意されていました。トランスミッションは当初は4速MTのみの設定で、駆動方式は副変速機付きのパートタイム4WDを採用していました。

 ボディバリエーションは、まずホイールベースの長さでショートとロングの2種類があり、それぞれの2ドア仕様であればソフトトップもしくはメタルトップが設定され、さらにロングホイールベースのメタルトップでは4ドアを選ぶことができました。

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