ホンダ「ホライゾン」て何!? じつは傑作4WDの派生モデル 神奈川・藤沢が生んだ「百面相SUV」とは?

日本語では「相手先ブランド製造」と訳されるOEMは、日本だけでなく世界中の自動車メーカーで行われています。そのようなOEM車の中で1981~2002年まで製造されたいすゞ「ビッグホーン」ほど多くのメーカーに供給したSUVはないでしょう。

日本の知名度はイマイチだが世界的には知名度バツグン

 初期モデルは全車貨物車という硬派な仕様で、おまけにまだSUVというジャンルが確立していないこともあって、実用性を重視した簡素な装備でした。ただ、乗用車らしい快適性を備えた三菱「パジェロ」が登場すると、これが裏目に出てしまいます。「パジェロに」顧客の多くを奪われてしまった結果、このジャンルの国内におけるパイオニアでありながら商業的には成功しませんでした。

Large 20250516 01

拡大画像

2代目いすゞ「ビッグホーン」のインテリア。GMグループへのOEM供給の見返りに、GMからはグループ内のロータスがサスペンションセッテングに協力した「ビッグホーン ハンドリング・バイ・ロータス」、オペル専門のチューニングブランドのイルムシャーがチューニングを施した「ビッグホーン イルムシャー」などスポーツグレードの開発支援を受けている(画像:いすゞ)。

 その反省から1992年に登場した2代目では、これまでの実用性一辺倒なクルマ作りを改め、乗り心地や快適性、充実した装備もあって人気を回復。1990年代のクロカン4WDブームを背景に販売台数を伸ばしました。

 これにより、先代に引き続き提携関係にあったスバルにもOEM供給されたほか、SUVの自社モデルを持っていなかったホンダにも「ホライゾン」の名前で供給したのです。

 しかし、1990年代にいすゞが段階的に乗用車生産から撤退したことにより、最後まで残されていた「ビッグホーン」も2002年に惜しまれつつ生産を終了。それに伴い世界中に供給されていたOEMモデルも終焉を迎えました。

 国内市場では些か地味な存在の「ビッグホーン」でしたが、これほど世界の人々から愛され、ワールドワイドにOEM供給されたSUVはほかに存在しないでしょう。

 日本での知名度は低いが海外では有名人。例えるなら、二輪レーサーの故・加藤大二郎選手やメイクアップアーティストのスクリーミング・マッド・ジョージ氏、クエンティン・タランティーノ監督を熱狂させたアニメ監督の梅津泰臣氏のような存在。それが「ビッグホーン」だったのかもしれません。

【確かに似てるかも】「プアマンズ・レンジローバー」と呼ばれた初代モデル(写真)

Writer:

「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス