安っぽい?「樹脂バンパー」を世界で初めて前後装着して衝撃を与えたクルマとは?

フランスのルノーが1972年に送り出したルノー・5は、世界初の前後樹脂製バンパーを装備したコンパクトカーとして欧州市場を席巻し、累計900万台を出荷した伝説の名車です。後のクルマにも大きな影響を与えています。

EV登場で「ルノー・5の伝説」が再燃するかも?

 ルノー・5はたった1度のみのフルモデルチェンジでしたが、本国では1990年まで、スロベニアでは1996年まで生産され続け、その役目を後継モデルのクリオ1(日本名:初代ルーテシア)に譲りました。

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28年ぶりにEVモデルとして復活したルノー・5(ルノー 5 E-TECHエレクトリック)(画像:Renault)

 しかし、ルノー・5生産時のルノーは、まさしくこの小さな1台のおかげで黄金期となったこともあり、以降も「色褪せることなき伝説の名車」として知られています。

 日本車ユーザーの間にもファンがいて、近年、ジムニーのカスタムパーツなどを開発するブランド、DAMDではなんとジムニー・シエラをベースにしたルノー・5ターボ風カスタムボディキットを発表。思わぬところでルノー・5の名車ぶりを知らしめました。

 また2024年、EVとして28年ぶりにルノー・5 E-TECHエレクトリックとして復活。日本への輸入はまだ未定の状況ですが、すでに欧州カー・オブ・ザ・イヤー2025を受賞するなど、評価の高いモデルでもあり、ルノー・5が再注目され始めました。

 どちらかといえば、ベーシックモデルよりも、ルノー・5ターボをオマージュし現代風にアレンジした外観ですが、欧州や輸出国ではジワジワと販売台数を伸ばしているという情報もあり、かつてのルノーを黄金期へと導いたルノー・5の伝説が、このEVモデルによって再び巻き起こるような気もします。

【超カワイイ!!】世界初の「前後樹脂バンパー」ルノー5の系譜(写真で見る)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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