東北新幹線の「アキレス腱」解消が見えてきた! 福島駅で進む“ミニ新線”建設はどこまで進んだ?

JR福島駅で、山形新幹線の上りアプローチ線の建設が進んでいます。供用開始は2026年度末の計画ですが、どこまで工事が進んでいるのでしょうか。

「こまち」はどうなっている?

 ちなみに、東北新幹線「はやぶさ」と秋田新幹線「こまち」は盛岡駅で連結・切り離しが行われています。盛岡駅では通常、下り新函館北斗・新青森行きの「はやぶさ」と秋田行きの「こまち」が14番線を使って切り離しを行っているほか、上り東京方面行きは11番線を使って「はやぶさ」と「こまち」の連結作業が行われています。

 しかし、何らかの理由で11番線が使用不能となった場合は、上下列車とも14番線で連結・切り離しの作業が可能です。逆に14番線が使用不能となった場合は、上下列車とも11番線を使って連結・切り離しができ、実際に作業が行われたこともあります。

 福島駅の上りアプローチ線の完成後は、14番線で下り「やまびこ・つばさ」の切り離し作業が、上りアプローチ線と接続する11番線で上り「やまびこ」「つばさ」の連結作業がそれぞれ行われる見込みです。

 しかし、何らかのトラブルに備えて、11番線でも現行の14番線のように連結・切り離し作業の双方に対応しているようです。上りアプローチ線を下り「つばさ」も走行できるようにすることで、不測の事態にも対応できる柔軟性を持たせているのかもしれません。盛岡駅と同じように、福島駅でも仮に14番線が使用不能となった場合は、11番線で連結や切り離しが行われ、上りアプローチ線を下りの「つばさ」が走ることが予想されます。

【線路できてる!】これが現地で見た「上りアプローチ線」と11番線です(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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