都心貫通のスイスイ道、だが“初見殺し”すぎる!? 60年前の立体一般道「昭和通り」のワナ構造たち 使いこなせば超便利!
アンダーパス構造で東京都心部を貫く南北道路が「昭和通り」です。60年以上前に誕生した“立体道路”は、いまなお時間によっては快走路となりますが、そのぶん、初心者にとっての分かりにくさは都内でも屈指です。何がどう「難しい」のでしょうか。
空いていれば都内屈指のスイスイ道なんだけど…
付け加えるなら、細かい部分での”初見殺し”も見逃せません。

北行きは、第一京浜の品川方面から昭和通りへの入口となる「新橋駅前」交差点先のアンダーパスへ入ると、銀座七丁目でいったん地上に出るものの、そこに側道への流出路はなく、側道に流出できるのははるか先、新京橋の手前となってしまいます。この新橋駅前からのアンダーパスは北行きのみにある「方向により異なる道路構造」のひとつです。
南行きでは、昭和通りの最終区間「銀座東七丁目」交差点が要注意です。アンダーパスを抜けてすぐのこの交差点では、「外堀通り方面2車線」「第一京浜方面2車線」「海岸通り方面1車線」となり、側道からのクルマも含め、流れが複雑になります。もし昭和通りから首都高1号羽田線の高架に沿う海岸通り方面を目指すなら、わずかな距離で2車線分を横切っていちばん左の車線まで寄る必要があるのです。
ただ、このようにわかりにくさもある昭和通りですが、空いているときの流れは都内の一般道でも屈指です。とくに新橋から江戸橋南までの地下道区間が空いていれば、新橋から秋葉原まで10分かからずに移動することも可能です。
また、2022年12月には、築地と虎ノ門を結ぶ「新虎通り」(環状2号線)の築地虎ノ門トンネルが全線開通し、昭和通りとの連続利用がしやすくなりました。たとえば六本木から秋葉原方面を目指す場合、皇居の外周などを経由するより、「新虎通り~昭和通り」で地下道を連続して通った方が早いケースもあります。
「手強いけれど、使いこなすととても便利な通り」が、昭和通りの本質と言えるのではないでしょうか。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
コメント