東京の地下鉄、あまり「乗りたくない」の声を集めた“2大路線”とは 「好きな路線」でも上位、「便利」の声あるもなぜ?

東京メトロ・都営地下鉄の好きな路線について読者アンケートを実施。そのなかで、あまり「乗りたくない路線」とその理由を募集したところ、2つの路線が票を集めました。

「深い」が「不快」につながる?

●都営大江戸線(29.9%)

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都営大江戸線(画像:東京都交通局)。

 最も「乗りたくない」との声が多かったのが都営大江戸線で、東西線とは30票差でした。大江戸線は「好きな路線」でも、下から2番目の10位となっています。

 主な理由として挙がったのは、「駅が非常に深く、乗り換えに時間がかかる」(50代・男性・首都圏在住)、「地中深くまで潜るため、地上との行き来に手間がかかる」(30代・男性・首都圏在住)といった、“駅の深さ”に起因するものです。

 大江戸線で最も深いのは六本木駅で、ホームは地下7階・深さ42.3mに位置し、日本一深い駅となっています。また新宿駅も地下7階・36.6mと国内で3番目の深さを誇ります。以前実施した「乗り換えが難しい駅」のアンケートでも、こうした「深さ」が乗り換えの不便さにつながっているとの声が寄せられました。

1991年開業と比較的に新しい路線の大江戸線は、都心に既存路線が張り巡らされた中での建設であったため、やむなく深い地下を通ることになったという背景があります。

 さらに、「車両が小さいため閉塞感がある」(50代・男性・首都圏在住)との指摘もありました。

 これは、大江戸線の建設時にオイルショックの影響を受け、建設費削減のため従来の半分の断面積でトンネルを掘削した結果、車両も小型化されたことに起因します。その結果、音が反響しやすくなってしまい「走行音が大きい」(10代・男性・首都圏在住)、「カーブに差し掛かった時の走行音」(20代・男性・首都圏在住)と、不快感につながっているようです。

 一方で、大江戸線は他路線と相互直通運転をしていない独自規格のため、「他路線の影響を受けず遅延が少ない」(40代・男性・首都圏在住)、「運行が安定している」(30代・男性・首都圏在住)といった評価も見られます。また、「主要駅を多く通っており便利」(40代・男性・首都圏在住)と、路線の利便性そのものは高く評価されているようです。

●アンケート実施概要

・調査機期間:2025年7月9日(水)12時ごろから7月22日(火)12時ごろまで

・調査方法:Googleフォームを利用しての調査

・対象:「乗りものニュース」のSNS(Twitter、Facebook)のフォロワーなど

・有効回答数:241

【アンケート結果】アンケート結果を見る(画像)

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コメント

1件のコメント

  1. 大江戸線沿線住民です。

    乗りたい乗りたくないという基準で考えることはないですが少し不便さが目立ちます。

    ・車両が狭小で混雑時は非常に圧迫感を感じる

    ・代々木駅改札や新宿駅の改札までの導線が整理されておらず通行にやや混乱が見られる

    ・各駅エスカレーターが二基あるも二基とも改札階方向のみでインフラが良くない

    ・現在の終点光が丘から土支田~新座方面に延伸予定(共産党までもが賛成)で

     今後、練馬春日町から練馬近辺の混雑が予測されるが、増便や車両延長などの施策が見えない。

    ただ乗客の多くはとても静かで高校におけるエチケットを弁えている人が多数で

    座席を譲る人も多いので乗客の質の高さを感じます。