東武の金色「スペーシア」台湾を走る? 日台で進む車両デザインの「トレード」
東武だけではない日台の「トレード」 背景はなにが?
こうした試みの背景には、日本と台湾の交流人口を拡大する目的があります。東武は、沿線で台鉄の車両デザインをほどこした特急を走らせることで、台湾から沿線への誘客を、そしてさらに、自社の特急のデザインをほどこした車両を台湾で走らせることによって、日本から台湾への誘客を図るとしています。
日台の「車両デザイントレード」は、東武と同じく台鉄と友好鉄道協定を結んでいる京急でも実現しています。
台鉄は、通勤形電車EMU700形を京急の“赤い電車”風にラッピング。台湾北部から西部にかけて、宜蘭~台北~彰化間の区間車(普通電車)として、2016年10月12日(水)まで運行する予定です。
そして京急は、黄色と黒の「警戒色」を排障器(スカート)にほどこし、台鉄の客車(普快車)風にした電車を、記念ヘッドマークつきで2016年2月から6月まで運行しました。
東武鉄道は、2016年10月7日(金)に台北支社を開設。訪日旅行者の多い台湾に社員を常駐させ、これまで以上に東武沿線への誘客を図るとしています。
いま、日本で訪日外国人観光客(インバウンド)戦略に注目が高まるなか、ますます活発化している日台の鉄道交流。今後、さまざまな「日本の鉄道車両」が台湾を、「台湾の鉄道車両」が日本を走るかもしれません。
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