自衛隊が「防弾ランドクルーザー」採用するの!? じつは世界中で実績多数! ただ課題も山積み

陸上自衛隊が多数使用する軽装甲機動車の後継に、市販4駆の防弾改造車が採用される可能性が高いとNHKが報じました。候補はトヨタ「ランドクルーザー」といすゞ「D-MAX」とのことですが、課題は山積のようです。

軽装甲機動車の後継はベストセラーの改造車

 NHKの2025年9月27日付け報道によれば、防衛省は陸上自衛隊が運用している軽装甲機動車(LAV)の後継について、大手自動車メーカーが市販する民間車を防弾化して導入する方針を検討しているとのことです。

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UkrArmoTech社のUAT-TISA。ランドクルーザー70型のシャシーをベースにした装甲戦闘車両。乗員数は4名(画像:UkrArmoTech)。

 ただ、軽装甲機動車の後継は以前から検討されており、防衛装備庁は2020年代前半にオーストラリア製の「ハウケイ(ハーケイ)」と、スイス製の「イーグルIV」を候補に挙げ、日本国内に実車を持ち込み、試験を実施しました。しかし、両車とも最終的に採用には至りませんでした。

 今回報じられた「民間車両の防弾化による導入」はこうした海外製軍用車の不採用に対応したものです。NHKの報道によると、防衛省はトヨタ自動車の「ランドクルーザー」2車種と、いすゞ自動車の「D-MAX」の計3車種を導入して防弾化し、各種試験の結果を踏まえて採用車種を選定する予定だといいます。

 軍用の専用モデルではなく民間車ベースを選んだ理由について、防衛省は公に説明していませんが、報道では「既存メーカーとの調達見積もりが想定以上に高額となったこと」が挙げられており、コスト抑制が大きな狙いとみられています。

 実際、民間SUVやピックアップを装甲化する例は世界中に広く存在します。特にトヨタ「ランドクルーザー」は改造する際のベース車として人気が高く、フランスのセンティゴン社やテクナム社、アメリカのザ・アーマード・グループ社、ウクライナのUkrArmoTech社など、多数の専門メーカーが防弾仕様を提供しています。

 改造の範囲は、防弾モジュールを追加した軽装仕様から、ボディ全体を作り替えた重装仕様まで多岐にわたります。

 防衛省が今回「民間車両ベース」を後継候補としたのも、こうした海外事例や採用実績を参考にした可能性が高いでしょう。

【写真】ライフル弾がメチャ撃ち込まれたランドクルーザーのドアです

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