乗り通すのが至難!? JR屈指の「赤字&絶景ローカル線」 1日3本しかない県境部、その“潜在力”とは?

宍道駅と備後落合駅を結ぶJR木次線は、かつて陰陽連絡線として栄えたものの、現在はその役割を失い、著しく利用者が減っています。時間帯によっては1時間1本運行される宍道~出雲横田に対して、出雲横田~備後落合は1日3往復と、区間によって極端な落差のある路線です。

木次線のハイライトに突入

 筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、備後落合から宍道まで上り列車に乗ることにしました。備後落合14時44分発の普通1462D列車は乗客18人を乗せて出発しました。この日は土曜で、景色が見える時間帯の列車からか、なかなかの盛況です。

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出雲坂根の三段式スイッチバック(安藤昌季撮影)

 備後落合を出発すると、すぐに人家がほぼなくなり、深い渓谷と森林を走ります。14時58分油木着。乗降はありません。なお、同駅の始発列車は8時52分発で、JR西日本で一番遅い時刻です。

 列車は山中を進み、伸びた草木が車体を叩いたかと思うと、時折見える棚田の美しさに目を奪われます。15時10分三井野原着。標高727mはJR西日本としては最も高く、かつては広島から直通臨時列車も運行されたスキー場の駅でした。

 ここから、隣の出雲坂根駅までは162mの標高差があります。奥出雲ループと呼ばれるループ線を駆け下り、三段式スイッチバックに入ります。スイッチバックではその度に運転士が車内を移動して運転席を変えます。

 景色の素晴らしさも全国のJR線でトップクラス。ただし、普通列車のキハ120形は大半がオールロングシート車なので、景色を堪能できません。出雲坂根着は15時30分。2面2線の立派な駅で、きれいな駅舎を備えています。乗降客はなし。次の八川には15時45分着。2人が下車します。

 市街地が急に広がり、15時51分、出雲横田に到着。2面2線の列車交換可能駅で、観光列車「あめつち」は宍道からここまで乗り入れます。2005(平成17)年までは木次線内で最も利用客が多かった駅です。2人が下車しました。

【景色がイイ!】木次線の駅と車窓をたっぷり見る(写真)

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