ロシアなぜ恐れる? 米「トマホークミサイル」ウクライナ供与の重たい“意味” よく飛ぶミサイルはすでにあるのに

アメリカのトランプ大統領がウクライナへのトマホークの供与を示唆しました。しかし、ウクライナはすでにロシアを射程に収めるミサイルを運用しています。トマホーク供与の重要性は、兵器の性能ではないようです。

ロシアが神経をとがらせるワケ

 2025年10月1日付のウォール・ストリート・ジャーナル電子版は、トランプ大統領がウクライナによるロシアへの長射程攻撃を支援するため、ウクライナへの新たな情報提供を承認したと報じています。

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海上自衛隊の護衛艦で最初に「トマホーク」巡航ミサイルの搭載が予定されている「ちょうかい」(画像:海上自衛隊)。

 この情報提供はトマホークの供与と直接関係ありませんが、トマホークの供与が実現すれば、おそらくアメリカ軍の持つ目標情報が、日本やイギリスなどと同様、ウクライナへも提供されることになると思います。

 ロシアのウラジミール・プーチン大統領や同国の有力議員らは、アメリカのJ・D・バンス副大統領がウクライナへのトマホーク供与を検討していると述べてから、神経を尖らせて、トマホーク供与案を批判する発言を連発しています。

 アメリカとウクライナは現在、同盟国ではありませんが、ウクライナへのトマホークの供与は、情報面でアメリカがウクライナを同盟国に準ずる扱いにすることにほかなりません。

 プーチン大統領やロシアの高官が神経を尖らせているのは、兵器としてのトマホークを恐れているからではなく、トマホークの供与が国際政治上の「ゲームチェンジャー」となる可能性を秘めているからなのではないかと筆者は思います。

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コメント

1件のコメント

  1. 『アメリカの「トマホーク工場」で協調されたコト』と記された小見出しの『協調』は、『強調』が正しいと思うのですが、いかがですか。これまでの幾度か指摘しましたが、御社の校正にはミスが多すぎ、記事の正確性に疑問が持たれます。2025年10月15日午前9時31分投稿