「タイタン号圧壊事故」事故原因の”公式見解”公表 複数の要因…再発防止策は? 米国家運輸安全委員会
アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は、2023年に発生した船舶事故「潜水艇タイタン沈没事故」の調査結果を公表しました。
職場環境や設計の不備など問題は多岐にわたる
アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は、2023年に発生した船舶事故「潜水艇タイタン沈没事故」の調査結果を2025年10月に公表しました。この事故は「タイタニック」が沈む水深約4000mに向かって潜航していた「タイタン」の通信が突如途絶。その後、粉々になった残がいが発見されたというものです。

事故は観光目的で船舶を利用していた乗客が多く、船体構造への過度な負荷が原因で船体が損傷し、乗員乗客に重大な影響を及ぼした事例として報告されています。
事故当日、船は定員を大幅に超えた乗客を乗せ、船体に不均等な荷重がかかる状態でした。加えて、船体設計上の制約や安全確認手順の不十分さも重なり、構造的な耐久限界を突破。これにより、船体の一部が崩壊し、乗員乗客が危険な状況に置かれました。
NTSBの報告書では、事故原因として「過積載」「船体構造の限界超過」「安全管理手順の不備」が挙げられています。また、船舶運航者や乗員への安全教育の不足も指摘されており、同様の事故防止策として、乗客定員の厳守、構造点検の徹底、緊急時対応訓練の強化が推奨されています。
NTSBは今後、船舶構造や運航管理に関する規制の見直しを含む改善策の検討を進める予定です。
Writer: 乗りものニュース編集部
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