バスの“現金お断り”なぜ急増?「日本の未来」考えると避けられないワケ「外国人観光客と高齢者」優先はドッチ?
路線バスの「完全キャッシュレス化」が全国で加速しています。これは単なる利便性向上ではなく、路線網そのものを守るための“生存戦略”です。いったい、どういうことなのでしょうか。
高齢者には新たな壁、外国人観光客には朗報
事業者にとってメリットの大きいキャッシュレス化ですが、利用者、特にデジタル機器に不慣れな高齢者にとっては新たな壁となる可能性があります。
国土交通省の実証実験の報告書によれば、「スマホの電池切れ」や「カードの故障」といった技術的な不安に加え、「家族にキャッシュレス端末を持たせていない」といった声も寄せられているそうで、こうした理由から新たな交通弱者を生むリスクが指摘されています。
一方で、訪日外国人観光客にとっては朗報です。多くの国で公共交通の標準となっているクレジットカードのタッチ決済が使えるようになれば、慣れない現金や小銭のやり取りが必要なくなるため、ストレスなくバスを利用できるようになります。
こうした利便性と公平性の両立を図るため、各社は対策を進めています。
例えば、茨城交通のように、交通系ICカード、クレジットカード、QRコード決済といった多様な決済手段を用意する事業者もあれば、神奈川中央交通の実証実験では、現金しか持たない乗客に降車後払い用カードを渡すといった柔軟な対応も行われています。
バスの現金お断りは、高齢者などを切り捨てる冷たい選別ではなく、むしろ将来にわたってすべての人のための公共交通を守るための、避けて通れない選択です。
その成功は、事業者や行政が、こうした利用者一人ひとりの不安に寄り添い、誰も取り残さない仕組みをいかに構築できるかにかかっていると言えるでしょう。





キャッシュレスにしても遅延解消にはならない、奈良でバスが遅れるのは外国人
ここは日本国ですので、日本国の通貨が通用することは当然です。
各地方都市の路線バスでは未だに相互利用可能なICにすら対応していない会社も多く、このニュースで出てきた茨城交通でさえ水戸市域の一般路線バス網ではICカードは「いばっピ」しか使えない始末。そういう地域では完全キャッシュレス化なんぞ夢のまた夢である。
また、熊本県のバス会社のように相互利用可能な交通系ICカードをわざわざ廃止する地域も出てきている。完全キャッシュレス化を目指すなら、まずはすでに普及している全国で相互利用可能な交通系ICカードの利用範囲を拡大すべきであると思うがそれは難しいのだろうか……?