名古屋外縁を“ディーゼルカー1両・1時間に1本”!? 大都市のローカル鉄道「城北線」なぜ近代化しない? 2032年に大変容か
愛知県には「東海交通事業城北線」という鉄道路線があります。日本有数の都市圏を走行しているにもかかわらず、日中の走行本数はローカル線のように少ないです。どのような路線なのでしょうか。
2032年に「JR城北線」へと姿変えるか?
城北線の問題点として挙げられるのは、他路線への乗り換えの悪さにあります。城北線の駅の中で、他の鉄道と乗り入れをしているのは「枇杷島駅」のみ。城北線勝川駅近くにはJR中央本線の「勝川駅」もあるのですが、この2つの駅を行き来する場合、まず駅の構内から出て一度地上に降りた後、5分ほど歩かなければ到着できません。
とはいえ、JR勝川駅内には城北線が乗り入れするためのスペースが設けられているなど、利便性を向上させるための準備が進んでいます。さらに城北線の線路は全線複線であり、運行本数を拡張できる余地が十分あります。
実際、愛知県や名古屋市などもJR東海に城北線の利便性を向上させるよう要望を出しているようです。しかしJR東海は予算不足だとして、具体的な動きには発展していません。
その理由として挙げられるのが、城北線の賃借料です。前述したように、城北線は国鉄時代に貨物路線として計画された線路を利用しています。
当時、国鉄の新線は日本鉄道建設公団(鉄道公団)が建設し、その路線を国鉄に賃借する形を採るのが多々ありました。そのため、国鉄は数十年かけて賃借料を支払い、その後に線路の所有権が国鉄へ移譲されるという契約方法が取られました。
城北線もこの契約方式であったため、JR東海は毎年約40~50億円の賃貸料を支払い続けています。そのような状況下で城北線にさらなる工事を実施するのは難しいとJR東海は判断をしているのです。
ただ、この賃貸料は永遠に支払い続けるわけではありません。賃借の終了期限は2032年度の予定で、それ以降、城北線の施設はJR東海のものになる計画です。そのため支払が終われば、改良や拡張は進むのではないでしょうか。
また、前述したように城北線は非常に高い位置を走行しています。数えるほどしか乗ったことのない筆者も、乗車時の景観の良さはとても記憶に残っています。このように発展性は高いと思うので、今後乗り換えの良さが改善していけば、名古屋の新しい交通機関としてもっと発展してくれるのではないかと筆者は捉えています。
10年後、城北線はその姿を大きく変えているのでしょうか、期待は膨らみます。
Writer: 鈴木伊玖馬(乗りもの好きライター)
愛知県生まれ。飛行機が好きで航空博物館などを取材するうち、自動車関係の記事や取材も手がけるようになる。ホンダ「シビック Type R」のようなホットハッチが好み。





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