空自の現場が語る救難ヘリコプター、その実力

西南海域で人命救助に携わる航空自衛隊の那覇救難隊。そこに配備されているのが、ハリウッド映画のタイトルにもなった「ブラックホーク」を原型としたUH-60J救難ヘリコプターです。その性能や航続距離、そして任務などにまつわる話を、現場で活躍する現役航空自衛官に聞きました。

戦闘機よりも難しいヘリコプターの「空中給油」

 那覇救難隊は、南西諸島とその周囲の海で発生した遭難や災害に出動することから、常に長距離の洋上飛行が求められます。そのためUH-60Jには機外に外装型の燃料タンクを2本搭載しており、「大ざっぱにいえば450kmくらいは進出して帰ってこられます。これはこの種のヘリコプターとしてはかなり長いほうです」と木村3佐はいいます。

 450kmという進出範囲は、那覇基地を中心に沖縄県の大部分をカバーできます。しかしその範囲外で要救助者が発生する場合も十分ありえます。那覇救難隊ではこうした場合に備えた対策も十分にとられていると、同救難隊隊長の中垣滋紀2佐(取材当時)は語ります。

「UH-60Jが直接、飛んで行くことのできない距離まで助けに行く場合、我々はいったんほかの飛行場へ進出したり、または海上自衛隊の船に着艦したり、あるいは空中で給油を行ったりします。那覇救難隊にも新しい空中給油装置付きの機体が配備されており、パイロットの技量維持のために年に数回の空中給油訓練も行っています」(那覇救難隊隊長 中垣2佐(当時))

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UH-60Jの空中給油装置である「プローブ」。ヘリでの空中給油は至難の業だとか(関 賢太郎撮影)。

 新しく調達されたUH-60Jの機首部右側には、「プローブ」と呼ばれる空中受油装置が備えられており、必要に応じてプローブをローターの回転圏外まで伸ばして、KC-130空中給油機が曳航する「ドローグ」に差し込むことで燃料を補給することができます。

 空中給油は風や機体の重量でドローグの揺れ方が変わり、状況次第で大きく難易度が変化します。さらには、頭上で回転するメインローターの角度を調整して機体の姿勢を変化させるサイクリック(操縦桿)を急に動かすと、最悪の場合メインローターで空中給油機から伸びるホースを一刀両断してしまう可能性さえあり「UH-60Jの空中受油は戦闘機より確実に難しい」(那覇救難隊長 中垣2佐(当時))といいます。

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コメント

1件のコメント

  1. 映画 「空へ-救いの翼 RESCUE WINGS-」で見ましたね。

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