「マジで!? あの因縁のライバル同士が…」衝撃から20年 「JR・東武直通特急」今どう使われている? 車両はどちらも旧世代

日光への観光輸送で長年ライバルの関係にあった国鉄(JR)と東武鉄道が手を結び、2006年から直通特急「スペーシア日光」を運転しています。どのような利用をされているのか、上下列車をそれぞれ利用してみました。

競争を経てJRと東武がタッグ

 1929(昭和4)年の東武日光線開業から、日光への観光輸送で競い続けてきた国鉄(JR)と東武鉄道。その両者が協力し、直通特急が走り出したのは、2006(平成18)年のことです。このJR東武直通特急「スペーシア日光」がどのように利用されているのか、9月の平日に上下列車をそれぞれ利用してみました。

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JR新宿~東武日光間を直通運転する特急「スペーシア日光」(安藤昌季撮影)

「スペーシア日光」は、東武としては浅草・北千住といった東京の東側のシェアを確保しつつ、池袋・新宿といった西側からの利用が増やせること、JRとしては日光線の欠点である宇都宮駅でのスイッチバックや、鬼怒川エリアにアクセスできないことを解消するため実現したものでした。

 運行開始当初は、JR新宿~東武日光間が1日1往復、JR新宿~鬼怒川温泉間が1日3往復で、JRは485系電車、東武は100系電車「スペーシア」を使用。東武の特急車両がJR新宿駅に姿を見せたことは「日光戦争」と呼ばれた競争の終わりを感じる出来事でした。

 それから19年が経った今は、定期列車はJR新宿~東武日光間が1日1往復、JR新宿~鬼怒川温泉間が1日1往復と、むしろ縮小。JRの車両は253系1000番台に変わっています。

 特急「スペーシア日光1号」は新宿駅の5番線から発車します。車両は東武100系。列車は新宿始発ですが、入線は発車3分前の9時31分でした。これは当日の埼京線の遅れが影響しているようで、出発は定刻より7分遅い9時41分でした。

 大きな手荷物を持った外国人旅行客が多いことや、外国人利用客はホームでの待機位置を理解していないことから、乗り込むために相当の混乱があったように感じられました。

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