「マジで!? あの因縁のライバル同士が…」衝撃から20年 「JR・東武直通特急」今どう使われている? 車両はどちらも旧世代

日光への観光輸送で長年ライバルの関係にあった国鉄(JR)と東武鉄道が手を結び、2006年から直通特急「スペーシア日光」を運転しています。どのような利用をされているのか、上下列車をそれぞれ利用してみました。

JR駅で東武のスター同士がすれ違い

 列車が出発した時点で、乗車人数は1号車32人、2号車38人、3号車30人、4号車54人、5号車55人、そして6号車は筆者(安藤昌季:乗りものライター)の1人だけ。ちなみに4号車と5号車は小学生が大半で、修学旅行でしょう。

 普通車は209人(定員264人/乗車率79.3%)、グリーン車は1人(定員24人/乗車率4.1%)です。6号車のグリーン個室は、帰路の「スペーシア日光」ではゼロでしたから、ほぼ利用されていないことになります。これは個室料金が「高い」からでしょう。東武特急「スペーシア」では1室3770円、JR・東武直通の場合は1室6300円と割高なのです。

 そもそも、JR新宿~東武日光間は普通車指定席で4090円。同等設備の東武特急だと、浅草~東武日光で3050円。人気の「スペーシアX」のレギュラーシートでも3340円です。「スペーシア」の個室は東武鉄道の歴代特急車両で、最高の居住性だと筆者は思いますが、さすがに高く感じられます。

 100系「スペーシア」には大型荷物置き場はありませんが、座席間隔が1100mmもあるため、多くの乗客が座席と座席の間に荷物を置いています。しかし、置ききれない大型荷物がデッキに積まれている光景も見かけました。定員は減っても、大型荷物置き場がこうした列車には必要だと感じられます。

 遅れたままで9時47分、池袋着。遠くに西武鉄道の特急「ラビュー」が見えて楽しいです。乗車はほとんど見られません。出発すると、池袋を目指して走ってきた東武東上線の看板列車「TJライナー」とすれ違います。東武のスター同士の出会いです。

 5分遅れで10時03分、赤羽に停車。見える範囲では乗降客はいませんでした。ここまで両側に列車が見えて楽しいです。さいたまスーパーアリーナを横目に10時9分、大宮着。ここでも乗車はわずかのようです。スペーシアの個室はテーブルも大きく、新宿駅で買った駅弁を食べるのも楽です。

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