「欧州の戦車大国」さらに“新型戦車”を開発へ? 進まない「国際開発のスゴい戦車」までの“中継ぎ”、その姿とは?

ドイツが仏との合面企業に対して、新型戦車の開発を容認しました。最新鋭戦車レオパルト2A8の増備と同時に、フランスと新型主力戦車「MGCS」の開発プログラムを進めるドイツに、その「中継ぎ戦車」が必要との見方があります。なぜでしょうか。

それは「レオパルト3」か「KF51改」か

 最も手っ取り早いのは、レオパルト2A8にさらなる改良を加えた「レオパルト2A9」を開発することですが、レオパルト2A8には現在搭載されている55口径120mm滑腔砲以上の大型砲や、将来の戦車には必須となるであろうUGVの指揮統制システムなどを追加装備する余地は無いと思われます。

 他方、前述したKF51は、レオパルト2の車体にラインメタルが新たに開発した、130mm滑腔砲と砲弾自動装填装置を組み合わせた砲塔システム「フューチャー・ガン・システム」(将来砲システム)を組み合わせて開発されたものです。KF51は3人乗りですが、4人分の座席が設けられており、1人分の座席にはUGVやUAS(無人航空機システム)のオペレーターの搭乗が計画されています。砲塔もレオパルト2より大型化されており、指揮統制システムを車内に追加搭載する余地は大きいでしょう。

 レオパルト2の開発にはKMW、ラインメタルの両社が関与していますが、KF51はラインメタルがその車体を活用して独自に開発したものです。過去にはレオパルト2の知的財産権はどちらにあるのかを巡って法廷闘争が行われたこともあり、それがKF51の輸出に関する障害となっていました。

 しかし、連邦カルテル庁がPSMの枠組みを利用した新戦車の開発を容認したことで、KF51の開発・生産は以前に比べると容易になったと考えられます。

 こうした事情を考慮すると、ドイツ陸軍が開発する中継ぎ戦車は、「レオパルト2A9」ではなく、KF51そのものか、KF51をベースとする「暫定レオパルト3」のようなものになるのではないかと筆者は思います。

【うわデッカい…!!】新型戦車向けの130mm砲弾を写真で(画像)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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