重すぎる!? 韓国の新型戦闘車両が「10式戦車並み」ドローン迎撃AI搭載で、もはや「歩兵が乗れる戦車」か?

韓国の最新鋭歩兵戦闘車「K-NIFV」。その重量は陸自の10式戦車に迫る驚愕の43tに達します。背景にはウクライナ戦などで露呈したドローンの脅威と、現代戦を生き抜くための究極の生存戦略がありました

最新のウクライナ戦争の教訓まで反映

 戦車でも撃破できる歩兵携行型兵器の進歩と普及はその後も続き、今後の戦場ではあらゆる戦闘車両が攻撃を受ける可能性が高まり、乗員を保護するための一定の装甲と防御力が求められるようになったといえるでしょう。

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ハンファ・エアロスペースが開発中のK-NIFV歩兵戦闘車(布留川 司撮影)

 AS21では装甲の追加だけではなく、飛来するロケット弾やミサイルを迎撃するAPS(アクティブ防御システム)などの防御システムも装備した結果、43tという戦車並みの重量と引き換えに、現代戦においても通用する高い防御力と乗員の生存性を獲得したのです。

 K-NIFV もAS21をベースにしており、重量増加による防御力と生存性の向上というコンセプトは同じです。しかし、コンセプトをただ受け継いだのではなく、それを発展させています。

 特にメーカーが一番のセールスポイントにしているのが、ウクライナ紛争でその効果が証明されたドローン兵器への対処・迎撃能力です。

 K-NIFV は主砲の30mm機関砲(オプションで40mmテレスコープ弾)、AI制御のRCWS(遠隔操作兵器ステーション)、APSによって3重の対ドローン迎撃兵器を装備し、これにレーダーとAIセンサーによって多層型の対ドローン迎撃能力を備えています。メーカーであるハンファ・エアロスペースもK-NIFVの対ドローン能力を「世界最高レベル」とアピールしています。

 K-NIFVは2024年10月から開発が始まっており、2028年3月には完了する予定です。韓国陸軍ではK200A1歩兵装甲車の更新用として検討中で、さらに潜在的な海外カスタマーとしてルーマニア、イタリア、ノルウェー、アラブ首長国連邦、サウジアラビアなどの名前も挙がっています。

 歩兵戦闘車の重量増加は世界的なトレンドにもなりつつあり、AS21やK-NIFV以外にもドイツのリンクスKF41やイギリスの「エイジャックス」など、近年開発された次世代歩兵戦闘車は軒並み自重が40t以上ある重量級となっています。

 10式戦車に比肩する車重というと、重そうに感じますが、じつはK-NIFVの43tという重量は異常ではなく、近い将来「現代戦を生き抜くための最低ライン」になるかもしれません。

【写真】これがK-NIFVの“ヘビー級な”後ろ姿です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

1件のコメント

  1. 軍事力で何かと比較になる日韓ですが、韓国の強みは北朝鮮と『停戦中』という戦時意識・危機感から来る現実味のある開発が出来る点でしょうね。

    日本はこの点で、特に島国という事で大陸と陸で国境を接していない事が陸上兵器開発のネックになっている事は間違いないでしょう。陸で国境に面している国の陸上兵器開発の危機感は島国日本人には想像出来ないのかも知れません。

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