世界初・日本初が続々!? 2026年に登場する「スゴい新造船」たち “燃料チェンジ”加速 “日本の生命線”握る船も
2026年もカーボンニュートラルに向けた様々な特徴を持つ新造船が次々と登場します。“次世代燃料”に対応するだけでなく、「縁の下の力持ち」的な特殊船もデビュー予定です。
「LNGの次」も世界初実装
LNGと並ぶ次世代燃料として注目されているのが、メタノールです。常石造船がフィリピンの新造ヤード(Tsuneishi Heavy Industries〈Cebu〉)で建造を進めている世界初となるメタノール二元燃料カムサマックスバルカーが2026年1月に竣工する見込みです。カムサマックスバルカーはばら積み船の一種で、従来の重油とメタノールの双方に対応する(二元燃料)船となります。
さらに2月には、中国の常石集団〈舟山〉造船(TZS)でグループ最大となるメタノール燃料5900TEU型コンテナ船が竣工する見込みです。
メタノールは重油と比較してNOx(窒素酸化物)を最大約80%、SOx(硫黄酸化物)を最大99%、CO2を最大約10%削減できるとされており、非化石原料由来のメタノールを活用すれば、GHG(温室効果ガス) 排出量のさらなる削減につながります。
常石造船は2035年までに建造する全船を次世代燃料に対応した船にする方針を掲げています。国内の常石工場(広島県福山市)では2025年5月に世界初のメタノール二元燃料ウルトラマックスバルカー「Green Future」(約6万5700重量トン)が竣工しているほか、同工場で、国内初の水素混焼エンジン搭載タグボート「天歐(てんおう)」が同年10月に引き渡されました。。
LNG燃料では8万2000重量トン型のカムサマックスバルカーを受注済み。もう一つの新燃料として注目されているアンモニア燃料船も、商船三井などと研究開発を行い、中型アンモニア・LPG 輸送船の基本設計承認(AiP)を日本海事協会(NK)と英船級協会ロイド・レジスター(LR)から取得しています。
世界初! 国産エンジン搭載のアンモニア燃料船
日本郵船が発注した世界初となる国産エンジンを搭載した「アンモニア燃料アンモニア輸送船(AFMGC)」が2026年11月に竣工予定です。アンモニアは燃焼してもCO2を排出しない環境に優しい次世代のゼロエミッション燃料として注目を集めており、同社はアンモニア燃料船を2030年までに3隻、2031年から2033年にかけて12隻整備する方針です。
建造ヤードはジャパンマリンユナイテッド(JMU)有明事業所。同船は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業である「次世代船舶の開発」プロジェクトの一環として開発が進められており、日本郵船とJMUのほか、ジャパンエンジンコーポレーション(J-ENG)、IHI原動機、日本シップヤード、日本海事協会が参画しています。
新造AFMGCの積載容量は4万立方メートルで、全長は180m、全幅は32m。アンモニアの国際海上輸送における主要な船型である中型のガス船となります。日本郵船はアンモニア製造・販売の世界最大手ヤラ・インターナショナル・グループ(ノルウェー)と定期用船契約を結んでおり、舶用燃料としてのアンモニア需要創出など、アンモニアサプライチェーンの構築を図っていきます。





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