【対談】南混団司令×八代弁護士 司令官が語る「防空最前線」沖縄・南西諸島のいま
空自機の「緊急発進」が増加し続けている沖縄・南西諸島エリア。そこでいま何が起きているのか、その空を守る航空自衛隊・南西航空混成団の荒木司令(取材当時)に、八代英輝弁護士と、航空軍事評論家の関 賢太郎氏が聞きました。
「第9航空団」新編の効果と、そこにある「工夫」
八代「第9航空団への新編で、南混団は戦闘機の数が倍近くになり、隊員が300人くらい増えると伺いましたが、これは南混団にとって、どのような意味があるのでしょうか」
荒木「単純にいうと、おっしゃったように使える戦闘機の部隊が倍になり、それだけすぐ使える手駒が増えるということですね」
八代「那覇は民官共用の飛行場ですが、運用面や訓練計画などで難しいことはありますか」
荒木「ご覧の通り民航機が非常に多いですし、地元の方々も、2個飛行隊化すると戦闘機が増えて民航機に影響するのではないかという懸念が一番大きいかと思いますが、我々もなるべく局限する努力をしていきます。たとえば離着陸訓練は、年間でこなさねばならない回数が決められているのですが、那覇で全部やろうとすると民航機への影響が大きくなりますので、別の場所へ行って数をこなすという形で……」
八代「築城(福岡県)に行ったり新田原(宮崎県)に行ったり……」
荒木「北海道に行ったり、小松(石川県)に行ったり。2016年2月には新田原で移動訓練をしましたし、そういった形で分散して、民航機に影響がないようにしています」
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