【対談】南混団司令×八代弁護士 司令官が語る「防空最前線」沖縄・南西諸島のいま

空自機の「緊急発進」が増加し続けている沖縄・南西諸島エリア。そこでいま何が起きているのか、その空を守る航空自衛隊・南西航空混成団の荒木司令(取材当時)に、八代英輝弁護士と、航空軍事評論家の関 賢太郎氏が聞きました。

航空機は「上がってなんぼ」

関「有事の際は、ほかの基地からこちらへ応援がやってくると思いますが、そのときは荒木司令(取材当時)の指揮下に入るのでしょうか」

Large 20170109 01
南西航空混成団の司令を務める荒木淳一空将(取材当時)。

荒木「さまざまな事態に対してさまざまな計画がありますけれども、ほかから戦闘機の部隊を持ってくることになるでしょう。ですがこちらは島で、いま実際に自衛隊が使える飛行場は那覇基地のみです。また那覇基地は海自と陸自も使いますので、物理的限界のため、戦闘機をここへ集結させることはできません。また、集結させると逆に危ないので、分散させることも考える必要があります」

関「ほかの島へ分遣隊を派遣することや、飛行場を自衛隊用にするという話も耳にしますが、これについてはいかがでしょうか」

荒木「日本の法律では、武力攻撃事態や、それが予測される事態が認定されないと、飛行場や港湾といった特定公共施設を、自衛隊が使わせていただくことはできません。事態の認定後、いかに早く展開して空港などを使えるようにするか、という点についてはしっかり行う必要があるでしょうし、チャレンジのひとつでしょう。また、航空機は分散しておかないと当然、狙われますし、やられてしまったらお手上げになってしまいます。そこは航空防衛力の難しさですね。地上にいると、何の役にも立たない鉄屑です(笑) 空に上がってなんぼのものですからね」

Large 20170109 02
中国のH-6爆撃機(上)とY-8輸送機(写真出典:防衛省)。

 南西航空混成団は、ほぼ日常的に中国のY-8輸送機やH-6爆撃機を相手にしており、2016年度上半期(4~9月)の382回という緊急発進回数は、前年度同期比の約1.7倍。冷戦期以上に緊張が高まっているという見方もできるでしょう。沖縄の、ひいては日本の安全は、荒木司令(取材当時)らの「日常業務」にかかっているのです。

【了】

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス