【対談】南混団司令×八代弁護士 司令官が語る「防空最前線」沖縄・南西諸島のいま
空自機の「緊急発進」が増加し続けている沖縄・南西諸島エリア。そこでいま何が起きているのか、その空を守る航空自衛隊・南西航空混成団の荒木司令(取材当時)に、八代英輝弁護士と、航空軍事評論家の関 賢太郎氏が聞きました。
南西域で増えている緊急発進 東シナ海に無人機の姿も
荒木「いま、南混団が受け持つエリアでは領空侵犯の懸念が増しており、我々の緊急発進は2014年度が468回、2015年度が531回、そして2016年度が上半期だけで382回になります。主な対象は、東シナ海と太平洋に出ていく中国の爆撃機や情報収集機です。そうした飛行機やクルーズ(巡航)ミサイルなど、弾道ミサイル以外の南西域における防空は、私が責任を持って行います」
関「無人機対策もそのなかに入るのでしょうか」
荒木「対処する必要があれば、私がやることになりますね。中国の無人機は、東シナ海で飛んでいるものを見つけたことがあります。アメリカ空軍が使う無人機『グローバルホーク』の中国版みたいな飛行機ですね。最近、だいぶ開発が進んだようです」
関「たとえば中国のY-8輸送機であるとか、ツポレフの爆撃機であるとか、対象の飛行機を識別できるのはどのくらいの段階なのでしょうか」
荒木「軍用機か民航機か、型式は何か、その型式のどのタイプか、など確認することは多々ありますが、大きいですから遠くからも見えますし、国旗、国籍を示すマークを確認する場合は近づいて目視しています」
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