【対談】南混団司令×八代弁護士 司令官が語る「防空最前線」沖縄・南西諸島のいま

空自機の「緊急発進」が増加し続けている沖縄・南西諸島エリア。そこでいま何が起きているのか、その空を守る航空自衛隊・南西航空混成団の荒木司令(取材当時)に、八代英輝弁護士と、航空軍事評論家の関 賢太郎氏が聞きました。

「ペトリオット」の時代に、対空機関砲がまだまだ使えるワケ

関「有事の際、防空の指揮はどのように行うのでしょうか」

荒木「まず戦闘機で全般を防空して、地対空ミサイル「ペトリオット」を持つ高射部隊が個別に対応。そして『短SAM』『基地防SAM』という2種類の地対空ミサイルを装備する基地防空隊が、那覇飛行場と那覇基地を守ることになっています」

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20mmバルカン砲を用いる航空自衛隊の対空機関砲「VADS」(写真出典:航空自衛隊)。

関「ミサイルのほか、『VADS(対空機関砲システム)』も配備されていますよね」

荒木「はい、あります」

関「現在は『機関砲の時代』ではないのでしょうか」

荒木「いえ、実はそうでもないと思っています。昔は爆撃機が来て爆弾を落とすやり方でしたが、いまはクルーズ(巡航)ミサイルが来ますので。このクルーズミサイルというのは、超高速のタイプでない限り、普通の飛行機と同じくらいのスピードで、しかも低高度で飛来します。そのため『VADSをうまく使う』というのは、ひとつの考え方としてあるのです。ただ問題は、古いものですので、ネットワーク化しようとすると莫大な費用が掛かるところですね。しかし、1発で数億円する『ペトリオット』の弾を使わずに済むならば、費用対効果は非常に高いのではないかと思います」

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現存する地対空誘導ミサイルで最も優れているともされる「ペトリオット」(写真出典:航空自衛隊)。

関「『ペトリオット』は1発数億円でも、来たミサイルが着弾すると多くの被害が出てしまうため、それに比べれば安いという見方もありますが」

荒木「戦っているときは、来る脅威に対してどの装備が適切かという判断をして使っていきます。『ペトリオット』は『高価』という意味で弾数が限られますから、脅威をよく選んで、限られる弾をどれに使うのが最も有効か、ということですね」

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