クルマ業界に「“独禁法”違反です」増加中! 業界の“言うに言えない”構造に目を光らせる公取委

公正取引委員会が、地方での懇談会における内容を公表しました。一見、関係が薄そうに思える自動車関連産業が、実は公取委が注目する業界のひとつになっているようです。

クルマ業界で相次ぐ独禁法違反

 公正取引委員会がクルマ業界に目を光らせているようです。2025年に公表した独占禁止法(排除措置命令・確約計画の認定・警告等)と取引適正化法(違反事件関係)の措置件数の中から、完成車や部品、車体製造などの自動車関連を対象に措置された件数を見ると、それぞれ次のようになっています。

Large 20260202 01

拡大画像

写真はイメージ(画像:PIXTA)。

・独占禁止法違反(排除措置命令・確約計画の認定・警告等)=7件/22件

・取引適正化法違反(違反事件関係)=11件/36件

 自動車ユーザーに直結する事案では、2025年4月に決定されたトヨタモビリティ東京に対する措置があります。アルファードやランドクルーザーの販売で、ボディコーティングやメンテナンスパックなどの同時購入を条件としていた行為を独禁法違反と認めて、行為の禁止を命じました。また、同様の抱き合わせ販売が行われないように、トヨタ自動車と一般社団法人日本自動車販売協会連合会にも、法令順守の要請が出されています。

 取引適正化法関連では、サプライチェーンにおける企業間の適正な価格転嫁に関係する事案が多く見られました。大手部品メーカーだけでなく、三菱ふそうトラック・バス、トヨタ自動車東日本など完成車メーカーも指摘を受けています。

 公取委が指摘した事案については、各業界全体で対応中ですが、自動車関連で課題になっていることは、これだけではありません。

ガソリン価格のカルテルでも指摘が

 公取委はカルテルや入札談合、私的独占などのルール違反を監視する独立機関で、その委員と事務総長は、全国8地区に出向いて有識者と意見交換し、委員会がとるべき今後の方向性に反映する取り組みを続けています。

 2026年1月21日、岩成博夫事務総長の会見で、昨年11月と12月に実施された懇談会の概要が公開されました。例えば、岩成事務総長は自らが訪問した長野地区の懇談会について、次のように話しています。

「独占禁止法に違反するような行為、特にカルテル談合というのが、許容されるわけではないというのがまず大前提であると思っております。一方で、過疎地などにおけるガソリンスタンドの経営のあり方などが難しい直面しているということは、いろんなところで言われているところであり、今回の懇談会でもご指摘があったところというところであります」

 長野市では2025年11月、ガソリンスタンドが加盟する石油商業組合が価格カルテルを結んだとして独禁法の排除措置命令が出されました。この事案では販売17社に計1億1658万円の課徴金納付が命じられています。

 懇談会ではガソリン需要の低下に伴う経営規模の縮小が、適正な競争に影響を与えることが懸念されました。

【一体なにしたの…?】トヨタ系・三菱ふそうなどへの「公取委の警告」(画像で見る)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  4. 品川と青森を結ぶ「新たな夜行特急」が2027年度から運行へ 所要時間は12時間超え フルフラット仕様の個室も
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  3. ロシア海軍のステルス艦が「大炎上」 ウクライナの攻撃で撃破される瞬間を捉えた映像が公開
  4. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  5. 空母化進む「最大の護衛艦」がフェリーと並んだ! 大きさの違いが際立つショットを海自が公開