「脚」で川渡り、崖登る!? 異形の重機「スパイダー」災害復旧でも活躍! 日本にわずかの激レア機 関係者にハナシ聞いた
2026年2月下旬、愛知県名古屋市にある国土交通省中部技術事務所内で、特殊な建設機械「スパイダー」が展示されました。この建機、4本脚で川を渡ったり、急斜面を登ったりできるそう。実際に動いている姿を取材しました。
巨大な岩を避けて作業することもOK!
見学会では実際にスパイダーの展示運転が行われました。
始めに披露したのが、ショベル先端のパフォーマンスです。掘削バケットを真横に向けたまま固定して動かすこともでき、柔軟性の高さがうかがえます。また、アタッチメントの交換は思った以上に素早く、30秒程度で交換できます。
次にスパイダーは盛り土を走破。通常の重機であれば、運転席は斜めに傾いてしまいますが、スパイダーなら脚部を動かすことで、運転席を水平に保ったまま、斜面を登れます。
その後、ショベルを地面に突き立て、二本の脚部を持ち上げるパフォーマンスも披露。このときは、持ち上げた脚を器用に動かし、手を振るように見せるなど、重機と思えない動きを見せていました。
この姿勢安定度の高さは実際の作業でも活用されています。例えば、4脚のうち、1脚を持ち上げて作業することも可能です。そのため、大きな石が障害物となっている場所においても、脚を置いて作業を進められたと話してくれました。
最後はショベルを突き立てつつ、2本の脚を浮かしながら低地へ移動する操縦を披露。運転席を地面と平行に保ちながら、安全に地面に降りていました。
重機と思えないような動きを見せるスパイダー。それだけに操縦するのは簡単ではないそうです。スタッフの方によれば、災害現場でその能力をフル活用するには大体2年くらいは習熟期間が必要とのことでした。
操縦自体にもかなりコツがいるらしく、普通のショベルカーの操縦は上手いけれど、スパイダーの操作は苦手という人もいるそうです。ネックになるのはやはり足回りとのこと。
価格も高く、操縦に技量も求められるスパイダーですが、それでもその柔軟性はとても貴重な存在のようです。特に普通なら複数の重機が必要になる場面であっても、走破性の高さとアタッチメントの切り替え機能によって、1台で作業を続けられるのは大きな長所になっているそうです。
Writer: 鈴木伊玖馬(乗りもの好きライター)
愛知県生まれ。飛行機が好きで航空博物館などを取材するうち、自動車関係の記事や取材も手がけるようになる。ホンダ「シビック Type R」のようなホットハッチが好み。





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