新幹線の寿命はメチャ短い!? 引退した車両はどうなる? 意外な活用先とは

ラストランを終えた新幹線。重機で解体される姿は少し寂しいものですが、実はそこから驚きの「第2の人生」が始まっています。役目を終えた車両が身近な製品へと生まれ変わる、究極のリサイクルの裏側を解説します。

世界初とも 最新の新幹線車両で行われている“アルミのバトン”

 JR東海は、引退した車両のアルミを最新型のN700Sの荷棚材などへと使う「水平リサイクル」を実用化しています。水平リサイクルとは、新幹線のアルミがまた別の新幹線の部品になるように、同じ製品の“仲間”へ生まれ変わるリサイクルのことです。

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新幹線 to 新幹線?(画像:写真AC)

 安全性が厳しく求められる高速鉄道において、廃車から回収したアルミを実際に営業運転する車両に実装する取り組みは、「世界初」なんだとか。

 さらにこの取り組みは進化しており、当初は屋根の一部だけでしたが、いまでは強度が求められる車体側面の一部へも再生アルミの適用を広げています。

 一部報道によると、これにより再生アルミの適用範囲は従来の約1.6倍にまで拡大しているともいわれています。

 しかし、なぜこれほどまでにリサイクルに力を入れているのでしょうか。そこには、アルミという素材が持つ「究極のエコ」な秘密が隠されています。

 JR東海のデータによると、新幹線のアルミをリサイクルして再生アルミの塊(地金)を作ることで、原料から新しく作る場合に比べて、製造時のCO2(二酸化炭素)排出量を約97%も削減できるとされています。

 また、アルミ缶のリサイクルでは一般に、回収したアルミを溶かして再利用するのに必要なエネルギーは、原料から新しく作る際のわずか3%で済むと言われるほど。それだけ、効率の良い素材なのです。

 新幹線は大勢の人を運ぶときだけでなく、使い終わった後まで環境に優しい「エコな乗り物」と言えそうです。

 次に新幹線に乗ったときは、車内の荷棚や駅の装飾に、かつての先輩車両から受け継がれた「アルミのバトン」が隠れていないか、探してみてはいかがでしょうか。

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