「ボルト1本落としてはならない」緊迫の工事 10の線路をまたぐ首都高横浜北線の高架橋
2017年3月18日に開通する首都高K7「横浜北線」は、10本もの線路を一気にまたぐ箇所があります。線路上で分岐・合流する複雑な構造の高架橋は、いかにして誕生したのでしょうか。
線路上に7本の橋桁 類を見ない構造
2017年3月18日(土)に開通する首都高K7「横浜北線」は、生麦JCT(横浜市鶴見区)と横浜港北JCT(同・都筑区)を結び、首都高K1横羽線、K5大黒線、および第三京浜をつなぐ路線です。
その起点側、生麦JCTから岸谷生麦出入口にかけては、JRの東海道本線(旅客線と貨物線)と横須賀線(湘南新宿ライン)、京浜東北線、そして京急の本線という合計10本の線路および第一京浜(国道15号)を一気にまたぎます。さらに横浜北線の上下本線や岸谷生麦出入口のランプ橋、横浜北線と合わせて建設された横浜市道岸谷生麦線が分岐したり合流したりしており、7本もの橋桁(はしげた)が線路上空に並ぶという構造です。
首都高速道路 神奈川建設局長の寺山 徹さんよると、この「鉄道交差部」は、工事中に何かあった場合の補償リスクが計り知れないこともあり、首都高速道路からJR東日本に工事を委託して建設したそうです。「営業している線路上でこれほど複雑な構造の高架橋をつくるのは類を見ない」(寺山局長)という工事は、どのように成し遂げられたのでしょうか。
因みに文久2年、生麦事件のあった場所でもある。