日本の新興企業が防衛産業に参入!“迎撃ドローン”に出資“圧倒的低コスト”の装備開発へ

産業用ドローンソリューションや運航管理システム(UTM)を提供するテラドローンは、2026年3月31日に欧州で行われた会見でウクライナのドローン企業、アメイジング・ドローンに出資すると発表しました。

まだ発展途上である迎撃ドローンに注目

 産業用ドローンソリューションや運航管理システム(UTM)を提供するテラドローンは、2026年3月31日に欧州で行われた会見で、オランダの子会社を通じてウクライナのドローン企業、アメイジング・ドローンに出資すると発表しました。

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開発中の迎撃ドローンのイメージ(画像:テラドローン)

 今後、防衛産業への本格的な参入を予定している同社は、迎撃ドローンなどの技術研究のために約1,000万ドル(約16億円)規模の投資を行うとしています。戦場で実証された技術の量産化とグローバル展開を、アメイジング・ドローンと共同で進める方針です。

 発表は、業界関係者や政府関係者、国内外メディアが参加する記者会見で行われました。日本企業によるウクライナ防衛スタートアップへの本格投資は初の事例であり、日本とウクライナの協力関係が新たな段階に入ったことを示す象徴的な動きといえます。

 テラドローンの創業者兼CEOである徳重徹氏は、自身もこの半年で8回ウクライナを訪問していると述べ、「多くの日本企業は戦後支援を考えているが、ウクライナに必要なのは“今この瞬間の支援”だ」と強調。「成功事例を作ることで、より多くの日本企業の関心を呼び込みたい」と語りました。

 同社は、ドローン本体などのハード面での存在感はそれほど大きくありませんが、産業用ドローンや無人航空交通管理(UTM)などのソフト面で世界トップクラスの実績を持っています。ウクライナでの事業展開においては、「投資」「グローバル展開」「量産化」の3点で貢献できるとし、特に量産体制の構築やサプライチェーン管理、人材育成に強みがあると説明しました。

 ただし、ドローン開発に関しては、戦場での偵察や車両攻撃に使用されるFPV(一人称視点)ドローンでは競争が激化しており、同社は迎撃ドローンに注目する方向に転換しています。

 一方のアメイジング・ドローンは、ロシアによるウクライナ侵攻後のボランティア活動からスタートし、わずか3年で軍事スタートアップへと成長しました。現在は迎撃ドローン「Terra A1」の開発を完了し、実戦配備に向けたテストを進めています。

 迎撃ドローンは最高速度300km/h、航続距離約30km、飛行時間15分の性能を持ち、主にイラン製自爆ドローン「シャヘド136」やそのロシア製派生機「ゲラン2」に対抗することを想定しています。特に注目されるのはコスト面で、1機あたり約2,000~3,000ドルと、従来の対空ミサイルに比べて圧倒的に低コストである点です。テラドローンもこの低コスト性に注目しています。

 アメイジング・ドローンCEOのマックス・クリメンコ氏は「我々のドローンの強みは自律性にある」と語り、将来的にはオペレーター依存を減らし、自動で目標を追尾・迎撃できるシステムの構築を目指すと述べました。「ウクライナは人員数では対抗できない。だからこそ、より賢い技術で優位に立つ必要がある」とも強調しています。

 両社はまず、実戦環境での迎撃成功率向上を最優先課題とし、その後に量産体制の確立を進める計画です。将来的にはウクライナ国内での研究開発拠点や分散型生産施設の設立も検討しています。戦時下における安全確保の観点から、大規模工場ではなく分散型・地下型の生産体制を想定しています。

 徳重氏は、迎撃ドローン市場について「ウクライナ戦争や中東情勢の影響を受けて急速に拡大している」と説明。今後は各国・企業の参入による競争激化も予想されるが、「最終的にはこの分野で世界トップを目指す」と意欲を示しました。

【画像】え! これが、会場で公開された迎撃ドローンの模型です

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コメント

1件のコメント

  1. 無人アセットの開発を急ぐ防衛省の方針を追い風に、日本でもACSLやこのテラドローンなどようやくスタートアップの活動が盛んになってきましたね。

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