小田急・特急ロマンスカーに30000形「EXEα」登場 特徴は? 「20年の変化」に対応

変わる小田急 順次「EXEα」へ トイレも充実

「快適性・利便性の向上」という点では、和式トイレの廃止と温水洗浄機能付き洋式トイレへの変更、「ゆったりトイレ」の設置も挙げられます。「EXEα」のトイレは、2号車に共用トイレと男子トイレ、女子トイレ、5号車と8号車に「ゆったりトイレ」と男子トイレ、という形です。

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広々した「ゆったりトイレ」。オストメイトに対応し、ベビーベッドも備える(2016年12月、恵 知仁撮影)。

「安心・安全」に関する改良としては、各車両出入口、客室内への防犯カメラ設置があります。映像は、乗務員室でリアルタイムに確認が可能です。ドアチャイム、ドアランプの新設、座席の点字案内、車椅子対応といったユニバーサルデザインも考慮されているほか、授乳時や体調不良時などに利用できる多目的室も設置されます。

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小田急30000形「EXEα」のフルSiC適用VVVF制御装置(2016年12月、恵 知仁撮影)。

 また、小田急の通勤車両1000形で約4割の電力量削減を実証したフルSiC適用VVVF制御装置を採用し、省エネルギー化が図られているほか、低騒音である全密閉式の主電動機(モーター)、空調装置を用いることで「環境面への配慮」も行ったといいます。

「EXE」から「EXEα」へのリニューアルは30000形電車7編成すべてに順次行われる予定で、最初の編成に関するリニューアル費用は、最初の編成であるためデザイン費を含み、およそ13億円とのこと。施工会社は日本車両製造です。

 小田急電鉄では2018年3月、東京・下北沢地区の複々線が完成する、かんたんにいえば線路が増えることから、特に朝の通勤時間帯における列車の増発、所要時間の短縮、混雑の緩和が実現する予定。特急「ロマンスカー」も通勤時間帯に増発されるなど、利便性がより向上する見込みです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. 確かに外面やトイレは良くなったけど、外装と座席の色はまずいと思う。
    何故ならEXE特有の落ち着いた色合いに似合わないし、逆にEXEの良さが失われてしまう。
    この車両こそ御殿場線に直通して欲しい車両だと思うし、MSEよりは乗り入れてほしいと思う。
    但し、ロマンスカーは本厚木や海老名以西の利用者が凄く少ない事があるし、来日客は品川から新幹線で行きやすい熱海や三島を選ぶ方が多い事。
    湯本の駅前は人が多いが、芦ノ湖あたりになると箱根新道無料化などの影響で結構、危ないから危機感を持っていた方が良いかもしれない。
    現に箱根ホテル小涌園が閉鎖される予定だから余計に危ないと思う。
    余談だが、このEXEで沼津駅が高架化したら沼津駅まで乗り入れてほしいなと思う。

  2. 色使いやデザインはかなり落ちましたね。
    残念列車。

  3. 小田急は通勤車のリニューアルは上手いのに特急車両はいつもイマイチ。3000系のリニューアルの時からそう感じる。デザインレベルを既存車に合わせる所から間違い。既にそのデザインは10年前の感覚を忘れてるのか?通勤車は逆に5000系あたりから既存車を超えようという明確な狙いが見えるのに。