“眠れない”はもう古い? 進化が続く「豪華夜行バス」 実際の座り心地や寝心地を体験
夜行高速バスといえば、基本的に運賃は安価ですが、窮屈でなかなか眠れないという印象を持つ人も多いでしょう。しかし、近年は個室や半個室、豪華シートを備え、翌日に疲れを残さないほど快適な車両も登場しています。今回は、いち押しの豪華バスについて取り上げます。
もっと快適に!完全個室やフルフラット座席も
●JRバス関東「ドリームルリエ」のプレシャスシート
東京駅八重洲口・バスタ新宿~大阪駅JR高速バスターミナル間を結ぶ夜行高速バスです。プレシャスシートは半個室型2列シートで、プライベート空間と快適性を高いレベルで両立させています。設備は、コンセントまたはUSBポート、毛布、スリッパ、Wi-Fi、アメニティグッズなどがあります。室内は華やかなインテリアではありませんが、リクライニング時の座席の快適性が、際立って優れています。座席型2列シート夜行バスの中では、一番筆者の好みに合った座席でした。
なお、ジェイアールバス関東によると「ドリームルリエ17・18号」は6月30日まで車両運用の都合で運行休止となっています。
●関東バス「ドリームスリーパー」
バスタ新宿~大阪駅・JR奈良駅間を結びます。国内で唯一の扉付き個室を備えた夜行高速バスです。運行は基本的に金・土曜のみ。
夜行バスの頂点に立つ設備として、NASAの理論を取り入れた「ゼログラビティシート」を採用しています。寝心地は好みが分かれると感じますが、クッション性に優れ、足をほぼ水平に伸ばせることは大きな魅力です。アメニティグッズも充実しており、スリッパ、歯ブラシセット、ウェットタオル、ミネラルウォーター、めぐリズム、マスクのほか、リラックスウェアやブランケット、ヘッドフォン、iPhone / Android用USBケーブルなども貸し出しされます。
●高知駅前観光「フラットン」
バスターミナル東京八重洲~高速鳴門・JR高知駅間を結ぶ夜行高速バスで、フルフラットになる特殊座席「ソメイユプロフォン」を備えています。
座席配列は1+1+1列で、個室型2列座席に比べると横幅が狭いものの、完全に横になれるというメリットは大きく、寝台は3方向がカーテンで囲まれるため、プライベート空間もしっかりとあるのが特徴です。さらに改良された新型座席は幅53cm、高さが上段寝台で51~73cm、下段寝台で55cm、寝台長さ182cmと拡大し、荷物置き場や充電設備も備わっています。
寝心地は、横幅が狭いこと以外は夜行バスの中でも最高といえます。熟睡している乗客を筆者は何回か見かけたことがあります。筆者自身もこのようなフルフラットになる座席は運行時間が長い路線にこそ普及してほしいと感じます。
●番外:全但バス「ラグリア号グリーンルーム」
このバスは昼行便ですが、完全個室を備えたユニークな存在です。大阪(阪急三番街)~城崎温泉駅間、大阪(阪急三番街)~湯村温泉間で運行。通常座席4列分のスペースを使って、大型座席のある完全個室が設けられています。Wi-Fiに加え個室内は充電用コンセント、空気清浄機、大型モニター、使い捨てのスリッパなども備わります。通常運賃に追加料金1600円を加えるだけで、この個室空間と充実した設備を利用できることを考えると大きな魅力です。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





コメント