「40代後半のお父さん」にぶっ刺さるSUV? 新型キックス”やけに細かいユーザー設定”の狙い 日産に聞いた

日産が新型「キックス」を発売しました。本モデルのターゲット層や開発の背景について、発売前日に行われた発表会で日産に話を聞きました。

新型「キックス」のターゲット層とは?

 日産は2026年6月18日、コンパクトSUVの新型「キックス」を発売しました。本モデルのターゲット層や開発の背景について、発売前日に行われた発表会で日産に話を聞きました。

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新型「キックス」(乗りものニュース編集部撮影)

 日本ではコンパクトSUVへの需要が急速に拡大しています。日産の調査によると、2025年に販売されたSUV全モデルのうち、コンパクトなモデルは半数以上の台数を占めたとのこと。そのため、新型キックスは南米などを元々ターゲットとしていた初代から一転、北米と日本をメイン市場に据えて企画・開発されたといいます。

 また、商品企画を担当した日産の田中 聡さんは、企画時に設定したメインユーザー像は「40代後半、17歳の子どもがいる3人家族のお父さん」だったと説明します。

 やけに細かい設定ですが、この仮想ユーザーを日産内部で“ユウヤさん”と通称していたそう。そのうえで、「ユウヤさん(のようなユーザー)は『ストーリー性のあるもの』『新しい刺激があるもの』、そして『商品そのものの良さ』を重視する」と分析し、開発コンセプトを「大人の“遊び心”を刺激するクルマ」に決めたそうです。

 その一方、新型キックスの日本仕様は、北米市場での発売から約2年遅れてのデビューとなりました。しかし、実験などを手掛けた担当者によると「そもそも北米仕様はガソリンエンジン車のみ、日本仕様は『e-POWER』を搭載したモデルのみ」の展開で、日本向けの新型キックスは、北米向けとは実質的に“別物”なのだそう。

「この日本仕様のe-POWERは、国内初投入となる新しい第3世代システムです。モーターや発電機、インバーターなど5つの主要構成部品を一体化した『5-in-1』構造を採用し、電動ユニットの小型・軽量化や高剛性化を推進しました。これにより燃費の向上はもちろん、高剛性化によって静粛性もアップしています」(担当者)

 このように、新型キックスは日本のコンパクトSUV市場も強く意識した模様で、価格も299万9700円~424万8200円(税込み)と、エントリーグレードは300万円を切る値段に設定されました。日産にとっても、経営再建の重要な鍵を握るモデルと言えそうです。

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