海自の艦艇不足・人手不足を救うか? 最新「さくら型哨戒艦」の超省人化テクノロジー “20年前のアニメの世界観”が現実に

かつてアニメで描かれた「少人数で動く軍艦」が現実に。深刻な人手不足に悩む海上自衛隊を救う最新鋭の「さくら型哨戒艦」は、徹底した自動化によりわずか30名で運用可能だそうです。

少人数でも中型艦の運用が可能に

 かつて、2006年前半に『タクティカルロア』というアニメ作品が放映されていました。作中に登場する主役級の艦船「パスカルメイジ」は、むらさめ型護衛艦をベースとしており、様々な武装を積みながらも48名という少人数で操艦できる仕様になっています。

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むらさめ型護衛艦の2番艦「はるさめ」(画像:海上自衛隊)

 現実のむらさめ型護衛艦は必要な人員が165名と、おおよそ3倍以上の総数が求められます。比べると、作中世界では、かなりの省人化に成功しているといっていいでしょう。しかし、放映時はここまで省力化された護衛艦など、「ダメージコントロール」などの観点からあり得ないといった見方があったのも確かで、あくまでもアニメ作品だからこその設定でもありました。

 しかし、それから20年が経過し、なんと海上自衛隊に、より一層省力化が図られた自衛艦が就役しようとしています。その名は「さくら」。今後増勢が図られる予定の、さくら型哨戒艦の1番艦です。

 いったい、どのような経緯で、さくら型哨戒艦の導入が計画されたのでしょうか。

 近年、日本周辺海域では中国やロシアの軍艦の活動が活発化しています。加えて、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)による弾道ミサイル発射事案も増加しており、こうした動向に対応する海上自衛隊の警戒監視任務は年々重要性を増しています。

 しかし、洋上で警戒監視にあたる自衛艦の数には限りがあります。そのため近年では、護衛艦だけでは対応しきれず、掃海艇やミサイル艇、多用途支援艦など、本来はこうした任務を主目的としていない艦艇まで投入されるケースが見られます。

 ただ、こうした艦艇は、船体が小型のため、どうしても護衛艦などと比べると航洋性や凌波性に劣ります。加えて、燃料搭載量も少ないため、遠方まで単艦で航行したり、長期間、洋上で警戒監視にあたったりといったことが難しいという欠点も持ち合わせています。

 とはいえ、大型かつ重武装な護衛艦は、操艦要員も相応に必要であり、かつ調達・維持コストも相応にかかります。そこで、武装は必要最低限にとどめて乗員数を少なくしつつ、長期航海や航洋性に優れた一定サイズの大きさを確保した自衛艦を複数そろえようと防衛省・海上自衛隊は構想を練りました。こうして計画されたのが、さくら型哨戒艦というわけです。

【鼻がムズムズする?】これが「花粉哨戒艦」と名付けられた自衛艦です(画像)

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