「郊外のほうがいい」 50万都市の駅前“砂漠”状態のまま2年 新アリーナ計画で急浮上の適地とは?

再開発が進まずに空き地が広がり、「松山砂漠」と揶揄されるJR松山駅前への本拠地移転をBリーグ球団が一蹴しました。代わりに目を付けたのは、「北の大地」のスポーツ施設をほうふつとさせる立地でした。

だから「まるでエスコン!!」

 どの駅からも徒歩で20分程度かかる現状は、アリーナの立地には不利なのは否めません。ところが、ウェルピア伊予は逆転可能な“ウルトラC”を秘めています。

 というのも、敷地に沿ってJR予讃線が延びており、もしも新駅を設置すれば「駅近」の場所に一変するのです。

 この立地は、プロ野球パ・リーグ球団「北海道日本ハムファイターズ」の本拠地の球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」(北海道北広島市)をほうふつとさせます。現在は約2km離れたJR千歳線北広島駅でシャトルバスに乗り換える必要がありますが、球場の隣接地では2028年夏ごろの開業を目指して千歳線の新駅「北海道ボールパーク駅(仮称)」が建設中です。開業すれば球場までの距離はわずか約300mとなり、4分で歩けます。

 そんな「北の大地」を手本にしてウェルピア伊予の隣接地に新駅を設ければ、アクセスが飛躍的に改善します。ただし、新駅建設にかかる巨額の予算をどのように拠出するのかに加え、新駅の位置は1.8kmしか離れていない伊予横田―鳥ノ木の間のため駅間距離が短いことがマイナスに働く可能性もあります。

 したがって、アリーナの建設地がウェルピア伊予に決まった場合でも、新駅建設には高いハードルが残ります。プロ野球ほどの観客動員数にはならないため新駅設置までは踏み込まず、試合開催日にウェルピア伊予と伊予横田駅の間でシャトルバスをピストン輸送するのが現実的な解決策になるかもしれません。

 先行きは不透明ですが、アリーナ建設が現実味を帯びた場合には、新駅設置の可能性を含めて公共交通機関のアクセスをどのように改善させるのかが大きな検討課題になるのは確実です。今後の行方を、試合観戦のようにしっかりと注視していきたいと思います。

【ここか!】これが「松山砂漠」を一蹴した新アリーナ候補地です(地図/写真)

Writer:

1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。

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