せっかく撮ったのにガビガビ…「見えているのに写らない」電車のLED表示、スマホできれいに記録するには?
旅先や通勤途中で見かけた珍しい電車をスマートフォンで撮影したら、行き先表示が黒い線で切れていた、という経験はないでしょうか。これはLED表示器とカメラの仕組みが関係していました。
各モードで実際に撮ってみた
では、実際にどのモードが適しているのか、手元のGoogle Pixel 9aと中央線快速電車のE233系電車で、明るい時間帯に試してみました。結果は次の通りです。
・写真…切れる
・写真(トップショットON)…切れる
・夜景モード…切れる
・長時間露光…比較的きれいに写る
「写真(トップショットON)」は、短い動画も同時に撮影し、その中からベストショットを選べるという機能です。そもそも動画は静止画を高速で送っているので、元の原理を活用した機能です。iPhoneのLIVE機能も同様の考え方です。ところが、シャッター速度はあくまでカメラ任せ、明るい中での撮影なので1コマずつのシャッター速度は速くなります。どれをセレクトしても行先表示が切れる結果となりました。
夜景モードは暗いところや明暗差の大きい光景をバランス良く撮ってくれますが、手ブレ防止のためにシャッター速度を上げる傾向があるようで、こちらも行先表示は切れています。
ようやく行先表示の全体像が写ったのは「長時間露光」でした。本来は夜間や暗い場所で光を多く取り入れるためにシャッターを開ける時間を長くするものですが、明るい場所でも絞り・感度が調整されることで、シャッター速度を遅くすることが可能です(当然ながら限界はあります)。
ただし、動いているものはブレてしまうので、あくまで止まっている車両に有効です。
モードによる差異はスマートフォンの機種ごとにもあるようで、同じ車両を別の機種で試したところ切れることはありませんでした。
最も確実なのは、自分自身で細かな設定ができるタイプで、行先表示が切れないシャッター速度まで意図的に調整が可能です。もちろん明るい中で設定できるシャッター速度は限られていますが、最近の車両はかなり速いシャッター速度でも行先表示が切れないようになってきているので、対応できる場面は増えています。
デフォルトのカメラアプリでは設定できない……という場合でも、サードパーティのカメラアプリをインストールすることで細かな設定が可能になるケースもあります。
と、解決策が見つかったようではありますが、実は行先表示が切れないシャッター速度は車両形式によって違います。さらに同じ形式でも表示器のメーカーによって異なることも。
形式や編成番号によるシャッター速度の違いはウェブ上でも研究が進んでいますが、様々な車両とスマホのモードの組み合わせを実際に試してみるのもおもしろいかもしれません。
Writer: 和田 稔(ライター・カメラマン)
幼少期、祖父に連れられJR越後線を眺める日々を過ごし鉄道好きに。会社員を経て、現在はフリーの鉄道ライターとして活動中。 鉄道誌『J train』(イカロス出版)などに寄稿、機関車・貨物列車を主軸としつつ、信号設備や配線、運行形態などの意味合いも探究する。多数の本とNゲージで部屋が埋め尽くされている。





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