ロシア艦艇も脅威で行動を制限 ウクライナ軍の自爆水上ドローンが輸送網にも打撃 タンカーに突撃する瞬間を公開

ウクライナ国防省は2026年7月19日、黒海沖でロシアのタンカー「アベロ」を攻撃した際の映像を公開しました。

黒海での攻撃を強めるウクライナ軍

 ウクライナ国防省は2026年7月19日、黒海沖でロシアのタンカー「アベロ」を攻撃した際の映像を公開しました。

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ロシアのタンカーに接近する水上ドローン(画像:ウクライナ国防省)

 映像では、水上ドローンがタンカーの側面に接近し、船体に突撃する直前で通信が途絶える様子が捉えられています。水上ドローンは、その後タンカーに突入し、自爆攻撃を行ったものとみられます。

 ウクライナ国防省は、このタンカーについて、ロシアが国際的な経済制裁を回避するため運用実態を隠蔽しているタンカーや輸送船などで構成される「影の船団(シャドーフリート)」の一隻だとし、攻撃の正当性を主張しています。

 また、攻撃はウクライナ保安庁(SBU)が実施したと発表しています。攻撃を受けた「アベロ」は、G7諸国やEUによる禁輸措置にもかかわらず、ロシア産原油の輸送に使用されていたと説明しています。

 こうしたロシアが秘密裏に運用するタンカーや輸送船への攻撃について、ウクライナ軍は2026年に入って以降、強化しているとしており、ウクライナ国防省の発表では、これまでに約90隻の船舶を攻撃したとしています。

 水上自爆ドローンは、戦闘艦などの海上戦力をほとんど保有しないウクライナ軍にとって重要な攻撃手段となっており、これまでにも数多くの艦艇を撃沈・損傷させています。

 そのためロシア軍は、長距離ドローンや巡航ミサイル、水上ドローンによる度重なる攻撃で黒海艦隊が損害を受けたことから、主力艦艇をクリミアのセヴァストポリ海軍基地から、より安全とされるノヴォロシースクへ移動させています。その結果、船舶の護衛は侵攻初期よりも困難になっているとみられます。

 なお、今回の攻撃では、タンカーのほか、ロシア・スタヴロポリ地方にある3か所の石油貯蔵施設に対しても長距離ドローンによる攻撃が実施されたとのことです。

 度重なる攻撃の影響により、ロシアの黒海およびアゾフ海における海上輸送は大きな影響を受けており、欧州を中心とした海外メディアは、ロシア産石油に加え、小麦の輸出も停滞する可能性があると報じています。

【画像】ロシアのタンカーに攻撃を行う水上ドローン

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