「C-HR」好調のワケ 名は体を表す? トヨタが「らしさ」を捨てたクルマ(写真51枚)

走りすら「らしくない」?

 また、走りも完全な欧州テイストです。速度の高いところでのコントロールのしやすさは、これまでの日本車とは完全にレベルが違います。欧州のジャーナリストにも絶賛されたというのも納得です。あまりに車体や足回りが良すぎるので、それに対してエンジンの出力が物足りなくなるほどです。

 通常、「走行スピードが低い日本市場では必要ない」「ユーザーがほしがらない」と判断されそうなものですが、「C-HR」はマニアックなまでに欧州テイストの走りを追及しています。

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「C-HR」のインパネまわり(画像:トヨタ)。
シャシーはTNGAによる新しいプラットフォームで、「プリウス」と共通(画像:トヨタ)。
TOYOTA GAZOO Racingチームのレース仕様「TOYOTA C-HR Racing」(画像:トヨタ)。

 名前にはじまり、デザインも走りも従来のトヨタとは異なるのが「C-HR」の特徴です。ある意味、こうした「脱トヨタ的な部分」をユーザーがしっかりと嗅ぎ取り、今までのトヨタにはない新しさがユーザーに受けたのも、販売ランキング1位獲得の理由ではないでしょうか。

【了】

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Writer: 鈴木ケンイチ(モータージャーナリスト)

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体にて新車レポートやエンジニア・インタビューなどを広く執筆。中国をはじめ、アジア各地のモーターショー取材を数多くこなしている。1966年生まれ。

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コメント

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4件のコメント

  1. 全車速追従クルコンを標準装備した車が月間販売台数で1位になったのは今回が初めて
    高速道路の渋滞原因は自然減速が過半数を占める
    今回の標準装備というトヨタの決断は先の未来を考えても英断だったと思う

  2. 少しだけイストと言う車種を思い出しました。好きな人にとっちゃ、たまらん車でしょう!

  3. 好調か知らんが千葉の中古車センターに未使用車が大量にあるな
    販売店ノルマかな?

  4. スバルは360の後継を開発するにあたり過去の製品を否定することから始めたと聞いたことあるけど?このトヨタの車だと自社を肯定否定もできない金縛りを感じるね、ハイブリッドと言う重いシステムがあるだけで重量税免税他の優遇税制の追い風に上手く帆を立てただけじゃないの?少しは買う人も車の諸元に目を通してほしい!最小回転半径など日常に関わるデータを見れば車選びも幅が広がるんだけどね