乗っておくならいまのうち? 京阪神でいまなお現役、国鉄型電車(写真15枚)

「近郊型の代表選手」はいまなお湖西線や草津線などで活躍

 103系の後継車として導入された201系や、「近郊型の代表選手」113系・115系も、京阪神地区では現役で使用されています。

201系

 201系は103系の後継車として開発され、1979(昭和54)年に先行の試作車が、1981(昭和56)年から量産車が登場。高性能化と省エネ化を図るためサイリスタチョッパ制御や回生ブレーキを国鉄で初めて搭載した車両です。その性能もさることながら、黒く塗られた左右非対称の前面デザインは鉄道ファンに大きな衝撃を与えました。

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201系は全車にリニューアル工事が施工され、印象が大きく変わった(伊原 薫撮影)。

 関西では、東海道・山陽本線の普通列車用に導入されましたが、現在は大阪環状線と関西本線、そしておおさか東線を走行。こちらも103系と同様、大阪環状線からは2018年度に引退する予定ですが、ほかの路線ではまだまだ使用される予定です。

 ちなみに、201系は前面や側面の行先表示がLED化されており、写真撮影の際はシャッタースピードを遅くしないと表示が欠けてしまいます。“撮り鉄”の皆さんはご注意を。

113系・115系

 1963(昭和38)年に登場した113系や115系は近郊型電車の代表選手。かつて首都圏ではグリーン車をつないだ113系15両の長大編成が、東海道線や横須賀線を疾走するなど、103系よりも広範囲でその活躍が見られました。

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緑一色となった113系。ここ湖西線や草津線で元気に走っている(伊原 薫撮影)。
京都丹後鉄道の普通列車は、1日2往復が113系で運転される(伊原 薫撮影)。
紀勢本線の113系。中間車を改造した、切妻形の前面が特徴だ(伊原 薫撮影)。

 京阪神地区で手軽に113系が見られるのは、湖西線と草津線です。残念ながら塗色は深緑とオレンジの伝統的な湘南色から明るい緑一色に変えられていますが、103系と同様、走行機器はほとんど変更されていません。あの懐かしいボックスシートも現役です。

 また京阪神地区以外では、山陰本線(福知山地区)や紀勢本線、それに姫路以西の山陽本線などで、まだまだ多くの113系、115系が元気に走っています。223系などと同様の転換クロスシート(背もたれを動かして向きを変えられる座席)に取り換えられたものも多く、乗客から好評です。変わったところでは、京都丹後鉄道の一部列車にも使用されており、同鉄道の宮津駅(京都府宮津市)で「丹後あかまつ号」と並ぶ姿も見られます。

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コメント

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5件のコメント

  1. 僅かな山手線の新型車両に乗る方法よりこっちが先じゃなかったんかいね?

  2. 旅の師匠が消え行くようで何か淋しい。

  3. JR西はローカル線区の気動車もなかなかいい。あと神鉄・京阪・南海・阪神の古参車もいい味出してる。

  4. 鉄道オタクにとっては嬉しいことかも知れないが、一般人からしたら古い車両は嫌い。
    揺れる、うるさい、狭い。

  5. 環状線の323系や阪和線の225系は、広島エリアの227系は大量に造られたけど、その後はそこまで大量投入はないような気もする。車両の寿命は迫っているとは思うが、まだまだ活躍するように思う。特にDCなんてまず国鉄時代のが淘汰されることはあまり想像すら着かない。