空自F-35A、最新ミサイルJSMは北朝鮮に有効? ステルスあり300km巡航、その実力は

F-35AとJSMでなにができるのか?

 これらの理由から、F-35AにJSMを搭載するだけでは実質的に敵基地攻撃能力を得ることは無いと言ってよいでしょう。仮に北朝鮮上空で作戦を行わなければならないとするならば、アメリカおよび韓国と三国連携し、アメリカの諜報・監視、偵察、ネットワークシステムのもとでの共同作戦が唯一現実的な方法と言えるのではないでしょうか。

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ノルウェー空軍のF-16に搭載されたJSM。射程約300kmを有し地形照合等で巡航し赤外線画像認識誘導で標的を識別する(画像:レイセオン)。

 F-35AとJSMの組み合わせは、むしろ南西諸島において外国の本格的な侵略があった場合に役立つかもしれません。

 地上への航空攻撃を主に担当する航空自衛隊のF-2戦闘機は、射程の短いGPS/レーザー誘導爆弾しか搭載できないため、敵国が南西諸島に地対空ミサイルを上陸させた場合、活動が非常に困難となります。しかしながらF-35AとJSMがあれば、地対空ミサイルの射程外から航空攻撃が可能となります。

 またJSMは地上への爆撃のみではなく対艦ミサイルとしても使用できますから、飛行中に任務を艦船に対する攻撃に適宜切り替えるなど幅広い作戦が行えます。

 以上のように、JSMの導入による利点は、北朝鮮に対する敵基地攻撃よりも南西諸島方面における島嶼防衛でより大きな意義を持つようになるでしょう。

【了】

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コメント

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7件のコメント

  1. 事実上無効。目標捜索、探知、評定、経路設定、戦果評価全てが今の日本には欠落しているため。ついでに言えば300キロの射程(武器輸出制限による合法的な最大射程)ではいずれにせよ韓国かロシアか中国かの領空を侵犯しない限り有意義な目標は攻撃不能だし、また韓国や中国が日帝が侵略兵器を持った、だなんて因縁つけて国際法無視の陰湿な報復をするだけ。だったら無人偵察機や電子戦攻撃機を保有する方が先。

    • なんだ?・・その・・?難しくて分からんが経路とか空域か?真っ直ぐ行けんてことか?なら羽田と伊丹の空路が仮に空域解放されて最短距離で飛べたら場所にもよるけど搭乗までの手間を入れても新幹線と競えるんかな?

    • 難しすぎたので補則説明です。
      真っ直ぐ行ったら探知されやすいだけでなく、下手すれば撃墜されます。現在の地上攻撃巡航ミサイルの定石は、地面にへばりつく程度の超低空、更に探知されにくい地形を利用したり、防空レーダー基地や対空陣地を回避しての、場合によっては大迂回しての攻撃(極端な話、目標の南から発射して迂回を繰り返して目標の北から突入する、という事もあります)を行います。
      そのため、標的に関する詳細な地図や地形図が絶対に必要ですし、当たったのか外れたのか充分に破壊されたのか不十分なのかを判断する手段も必要なのですが・・・
      ちなみに、民間機の空域開放云々はまた別の話です。

    • 今度逆に記事を書いてもらいたいくらい凄い知識だ、川中島の合戦みたいに隙をついて突進すんのがプロだと思ってたよ!確かにこれからすりゃ政府容認のミサイル搭載の相手への牽制は難関だらけなわけだ、

  2. 山の中の地下やトンネルに隠すとは言っても、ある程度整備された道路じゃないと、発射台となる車両は走れないでしょう。日光のいろは坂のような曲がりくねった道路じゃ曲がれないからね。それに、人、燃料や補給等の関連車両の通過もある道路、電源設備、送電線、通信設備等も必ずあるハズ。軍事パレードからどこに帰ったかなどを偵察衛星等で監視していれば、ある程度は隠れ場所把握できるようになるんじゃないの?それと、暗号通信の解読とか。ミサイル本体は破壊できなくても、出入り口、付近の道路などを破壊して発射不能状態にするだけでも、とりあえずは合格だと思いますよ。

    • そうなると、最大の問題は直線距離、中高度でもたった300キロの射程。発見されにくいがその分空気抵抗の高い超低空を、発見されにくいように迂回しながら進めば実質的な攻撃距離はもっと短くなる(最低1割は短くなる)。そうなるとミサイル発射は

    • 先程、尻切れとなってしまいました。
      そうなると、最大の問題は直線距離、中高度でもたった300キロの射程。発見されにくいがその分空気抵抗の高い超低空を、発見されにくいように迂回しながら進めば実質的な攻撃距離はもっと短くなる(最低1割は短くなる)。そうなるとミサイル発射母機も目標に近寄らなければならず・・・だったらミサイルを探知するレーダーを妨害、攻撃する電子戦攻撃機が必要、道路がどの程度破壊されたのかをリアルタイムで確認できる無人偵察機も必要。それに軍事パレードには張りぼて参加させて本物はどこか別の場所にある、という事もありえるでしょう。