生ゆばスープ丼、寺で温泉…「もう一つの日光」目指しドライブ(写真12枚)

お寺の温泉で締めくくり 群馬へ抜けるルートも一案

 歌ヶ浜駐車場を前にして立つのが中禅寺立木観音だ。784年に建立された日光山輪王寺の別院で、本尊は桂の立木に千手観音を彫った立木観音である。日光開山1250年に当たる今年、歌ヶ浜に舞い降りた天女「吉祥天」が11月30日まで初公開されている。左手に宝珠を持つ吉祥天像は高さ60cm、鎌倉時代以前のものだ。この寺ではお坊さんが境内を案内し、わかりやすく解説してくれる。

 歌ヶ浜の駐車場を出て、中禅寺湖北岸を走って奥日光に向かう。しばらくの間は左側に中禅寺湖が続く。湖を離れると一気に視界が開けて戦場ヶ原に出た。戦場ヶ原の名の由来は伝説にあり、赤城山の化身である大ムカデと男体山の化身である大蛇がここで闘ったというものだ。戦場ヶ原からは男体山の雄姿が見えた。

 さらに進むと、湯ノ湖とその湖畔に湧く奥日光湯元温泉に至る。奥日光湯元温泉の源泉は湯ノ平湿原内にあり、硫黄泉が毎分約2000Lも自然湧出している。

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温泉寺は日帰り入浴ができる珍しい寺(篠遠 泉撮影)。

 湿原に隣接して788年創建の湿泉寺がある。中禅寺立木観音同様、日光山輪王寺の別院だ。珍しいのは境内に温泉施設があって日帰り入浴ができること。白濁した湯が気持ちいい。

 帰路は国道120号(日本ロマンチック街道)をさらに進んで金精峠経由で関越道沼田IC(約56km・冬季閉鎖)に向かうか、あるいは第一いろは坂を下って日光宇都宮道路に戻るか。いずれにしても、勾配のきついワインディングロードが待つドライブが続く。日程に余裕があるなら、奥日光湯元温泉に1泊してもいい。

※ ※ ※

・日光彫村上豊八商店
 9時~17時/不定休/電話0288・53・3811
・イタリア大使館別荘記念公園
 9時~17時(11月11日~30日は~16時)/12月1日~3月31日休/200円/電話0288・55・0880(日光自然博物館)
・中禅寺立木観音
 8時~16時30分(11・3月は~15時30分、12月~2月は8時30分~15時)/無休/500円/電話0288・55・0013
・滝(食堂)
 10時~16時/不定休/電話0288・55・ 0235
・温泉寺参篭
 8時~17時頃(入浴・休憩、1時間)/11月下旬~4月中旬休/500円/電話0288・55・0013

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『旅行読売』2017年9月号。特集は「わざわざ出かけたい 道の駅」と「星降る 高原、海の宿」。

・旅行読売(Fujisan.co.jp)
http://www.fujisan.co.jp/product/2782/ap-norimono

【了】

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