米B-1B「ランサー」が核攻撃不可なワケ 話題の戦略爆撃機、封印はロシアが保証?

昨今の朝鮮半島情勢に呼応し、アメリカ空軍のB-1B「ランサー」戦略爆撃機がなにかと話題に上っています。核搭載能力が取り沙汰されることもありますが、不可能であることはロシアが保証しています。どういうことでしょうか。

米空軍戦略爆撃機B-1B「ランサー」にまつわる大きな誤解

 2017年8月29日(火)、北朝鮮は「火星14」と称する弾道ミサイルの発射実験を実施、また9月3日(日)には水爆とみられる核実験を実施しました。それにともないアメリカ空軍と海兵隊および航空自衛隊は8月30日(水)にB-1B「ランサー」戦略爆撃機とF-35B「ライトニング」戦闘機、F-15J「イーグル」戦闘機による共同訓練を実施、また9月8日(金)には再びB-1BとF-15Jによる訓練が行われ、日米は結束をアピールするとともに北朝鮮に対する圧力を強めています。

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8月30日に実施された日米共同訓練の様子。奥からB-1B、F-15J、F-35B(画像:アメリカ空軍)。

 さらにB-1Bは、9月10日(日)には三沢基地(青森県三沢市)の航空祭で一般公開されるなど、メディアに露出する機会が大幅に増えています。

 そうしたなか、B-1Bは核搭載爆撃機として報道されることが少なくないようですが、実のところこれは正しくありません。なぜならB-1Bは、アメリカ空軍が保有する戦略爆撃機3機種中、唯一核攻撃能力をもたない機種だからです。

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コメント

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5件のコメント

  1. 私個人的にはA型の方がカッコいいと思います。ただ、ホワイトボディーのこの機体が爆撃機?はもったいない❗超音速旅客機か超音速ビジネス機?にした方がよかったかな?と思います❗

  2. 多分、当時としてはB-2を100機以上量産するつもりがあったのと、トマホークとかで充分な抑止力があるから(Mk41フルサイズの寸法はトマホーク搭載を前提としている。ちなみにMk41には扱い全長が短いタイプもあります。)、B-1の核を封印しても問題なし、と思っていたのかもしれない。あるいは逆に条約締結当時は核戦争は起こらないと予想していたのか。B-52に核兵器を残したのは、当時としてはどうせ21世紀前後に引退する(はずだった)旧式爆撃機の改装費をけちったとも考えられます。余談ですが、マンガ「エリア88」にもB-1が登場、爆撃まで行っています。序でにライバルのTu-160はもっとデカイです。しかも色も白いし。さしずめ死の大白鳥?しかし今になって大問題になろうとは。

    • 余談のところ。
      サキ司令官自ら操縦してました。88ではF-20とかX-29とかも飛んでましたね。新谷さん引退とか言わないで現代を舞台に続き描いてくれないかな?

  3. 「核搭載可能なB-1B」なる報道を見た覚え無いですけど。ま、全てのニュースや新聞見てる訳じゃないですが。 個人的には、B-1Bは北が核攻撃と同時にやるであろうソウル侵攻を阻止するぞとのデモンストレーションに思えます。前線への爆弾バラ撒きに、搭載量と飛行速度とステルス性が生きます。他の攻撃(北の指導者の地下シェルターへのバンカーバスターとか)はF-15Eとかでも良い。

  4. 動画検索ワード「B 1B Lancer 可変翼の超音速爆撃機 ロックウェル・インターナショナル ランサー」
    MPL多目的発射装置で「B61」と「B83」の核爆弾が搭載可能です。動画7分55秒参照。