廃線の駅をなぜ改修? 聖地・旧増毛駅の再整備決定、駅舎は2倍の大きさに!?

縁起物「増毛」きっぷはどうなった?

――現在の駅は、どのように利用されているのでしょうか?

 いまも多くの観光客が訪れます。駅舎には鉄道廃止前から水産加工品の販売店が入居しており、現在もそのまま営業されていますが、改修にあたり一時的に移転いただくことになると思います。

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増毛駅、改修後のイメージ(画像:増毛町)。
増毛駅、改修後のイメージ(画像:増毛町)。
廃止前には多くの人が訪れていた(2016年10月、太田幸宏撮影)。

※ ※ ※

 駅名が「ぞうもう」とも読めることから鉄道ファンに知られていた点については、「町民はそのようには読みませんが」としたうえで、「そのことを意識して観光に来られる方も多いでしょう。実際に鉄道の廃止前には、四国の半家(はげ)駅(高知県四万十市)から増毛駅まで旅する方もいらっしゃったようです」と話します。

 ただ、「硬券の駅入場券はJRが販売していたものなので、いまはない」といい、それに代わるグッズを新たに作るかも未定だそうです。

 ちなみに、増毛駅前観光案内所によると、駅入場券と似たようなグッズとして、「道内の観光施設や道の駅などで販売している『北海道ラウンドきっぷ』があります」とのこと。その地の名称などが書かれたきっぷ型のグッズで、増毛町では観光案内所を兼ねた駅前の「風町食堂」で売られているそうです。この券面には「旧増毛駅」と書かれています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. なぜ増毛駅の改修を行う原資が国やJR北海道から廃線時に「増毛町が強硬に主張した」交付金を使って行われることを報道しないのでしょう。

    増毛町は国からの地方創生拠点整備交付金4,417万円の他にJR北海道から路線廃止時の対価として、増毛駅周辺の整備費用1億3000万円を受け取っています。

    つまりは増毛町はJR北海道と国民の税金で地元が誰も使いもしない駅の「改修」を行うわけです。80年代の国鉄転換路線ですら、ここまでの「浪費」を行った自治体は正直記憶がありません。もちろん転換交付金ではありませんから使途を制限されているのはわかりますが、一時的にせよ好きなように駅周辺をいじり倒す原資ができましたので、今後もいろいろ手を入れることでしょう。
    しかしながら、これからその「駅」を維持していくのは世代後の地元です。それも、町民が誰も使わないものに。

    本来自前で建設し、登録を要する「道の駅」的なものを自前で金を出さずに作れたという意味では良かったのかもしれませんが、駅の位置は国道からも離れており、一般的に立ち寄る場所でもありません。さて、このあと、本当にどう維持する気なんでしょうね。増毛町は。