「自転車横断帯」がクルマを惑わせる? 横断歩道に併設のアレ、撤去進むワケ

撤去の理由は?

――なぜ自転車横断帯を撤去するのでしょうか?

 車道を通行する自転車が、交差点部においても直進的に進行するために実施しています。

※ ※ ※

 自転車横断帯の撤去は、歩道を通行している自転車ではなく、原則に従って車道の左側を通行する自転車に向けた措置であるようです。これまでの問題点と撤去後の変化について、「自転車のまち」をうたう栃木県宇都宮市の道路建設課に聞きました。

――自転車横断帯には、どのような問題があったのでしょうか?

 交差点で横断歩道に並行して自転車横断帯が設けられている場合、車道の左側を通行する自転車がいったん左に寄り、自転車横断帯を通って再び右に寄って車道に戻るようなケースがあります。左に寄ることで、クルマのドライバーはその自転車が左折するものと勘違いし、結果的に巻き込み事故につながる恐れがありました。

――撤去後はどのように変化したのでしょうか?

 自転車は車道を走るものと認識している方にとっては、それがわかりやすくなったといえるでしょう。宇都宮市の場合、自転車横断帯を撤去した交差点についてはさらに、車道の左端に「矢羽根」と呼ばれるガイドを表示し、直進する自転車の走行位置と方向を示しています。これにより、左側通行であることも明確になり、逆走の防止にもつながっています。

171012 jitenshaodan 02 171012 jitenshaodan 03 171012 jitenshaodan 04
自転車が交差点を直進するイメージ。自転車横断帯を通ろうとすると、車道からいったん左に寄ることになる。なお、横断歩道を通行する場合は、歩行者の通行を妨げるおそれのない場合を除き、自転車に乗ったまま通行してはならない(画像:国土交通省)
宇都宮市内で自転車横断帯を撤去した交差点に設けられた「矢羽根」と呼ばれるガイドライン(画像:宇都宮市)
自転車横断帯が設置されている交差点の例。手前の横断歩道側にはないが、奥側には歩道橋に並行して自転車横断帯が設けられている(2016年6月、中島洋平撮影)。

※ ※ ※

 しかしながら、自転車横断帯の標識や標示、あるいはそれにまつわる道路交通法の条文そのものは廃止されていません。警察庁によると、次のような場所で自転車横断帯が設置されているといいます。

・自転車が通行できない構造の歩道橋や地下道付近で、自転車の通行が多い交差点
・自転車道または「普通自転車通行指定部分」(編集部注:たとえば自転車が通行する部分が白線などで分けられている歩道)がある道路と接続している交差点で、自転車の通行を連続して確保する必要がある場所
・自転車の横断が多いなど、自転車の安全を確保するうえで特に必要と認められる交差点など

 自転車の通行環境を整備するうえで、自転車横断帯を活かすべきところもあるようです。

 ちなみに、撤去された自転車横断帯のスペースは「原則として、横断歩道の拡幅などに活用されている」(警察庁)といいます。

【了】

この記事の画像をもっと見る(5枚)

画像ギャラリー

  • Thumbnail 171012 jitenshaodan 05
  • Thumbnail 171012 jitenshaodan 01
  • Thumbnail 171012 jitenshaodan 02
  • Thumbnail 171012 jitenshaodan 03
  • Thumbnail 171012 jitenshaodan 04

Logo厳選在庫常時400,000台以上!中古車情報を見る

最新記事

コメント

5件のコメント

  1. 停止線をこえて止まるバイクをどうにかしてくれ。

    • つまり、二段階停止線ばかりになれば問題解決ですね。

  2. この件もそうですし、
    歩車分離式や交差点にある歩行者専用信号など、
    自転車と歩行者の扱いが曖昧だったり、
    二重解釈状態。
    結果的に事故誘発や事故発生時に双方悪くないと主張が。

    車からも自転車からも根本的に対策して欲しいもの。

  3. 歩道でなく車道を走ろうとか、対面でなく同方向に走ろうとか、自転車の通行に関する「常識」が転換してる時代ですから、まあ自分と自分の家族が事故らないように自衛するしかないですね。

  4. 自転車横断帯が廃止された横断歩道は一箇所しか見たことないし、横断歩道もそのぶん幅を広げられることなくそのまま。都道府県によって対応が違うんだろうか。