東海道・山陽新幹線、今日は大阪に「頭」 年1日、第2総合指令所から列車制御 その目的とは

東海道・山陽新幹線の運行を管理する「総合指令所」。東京にありますが、もし災害に襲われたら――。これを想定した施設が大阪にあり、基本的に年に一度だけ、その施設から東海道・山陽新幹線の運行が管理される日があります。

止められない新幹線、大阪にあるもうひとつの「頭」

大阪で“いざ”に備える「東海道・山陽新幹線第2総合指令所」。電源は常時電源ON(1分24秒)。

 東海道・山陽新幹線において、いわば頭脳といえる「総合指令所」。基本的に年に一日だけ、東京から大阪になります。

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大阪にある「東海道・山陽新幹線第2総合指令所」(2017年12月2日、恵 知仁撮影)。

 2017年は、12月2日(土)がその日。新大阪駅付近に設けられた「東海道・山陽新幹線第2総合指令所」より、その列車が制御されています。普段、運行を管理している東京の「新幹線総合指令所」が地震などで使えない場合を想定。危機管理の一環として実施されているものです。

「大規模災害に備え二重系として、第2総合指令所を開設しております」(JR東海 新幹線鉄道事業本部 輸送指令長 小村勝夫さん)

 大阪の第2総合指令所は、1995(平成7)年に発生した阪神淡路大震災を受け、危機管理の重要性から1999(平成11)年に開設されました。

 設備は東京の指令所と同等で、東京駅から鹿児島中央駅まで、全列車の走行位置が一目瞭然。JR東海とJR西日本の輸送指令長、輸送(列車)指令、輸送(旅客)指令、運用指令、電力指令、施設指令、信号通信指令、そしてJR九州の卓がズラリ並びます。

 九州新幹線の指令所は博多にありますが、直通運転を行っていることから、JR九州が東海道・山陽新幹線の指令所にも要員を配置。JR東海、JR西日本と連携して運行を管理しているそうです。

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